IndexNo:158:視点と次元

テレビで相撲を見るのは、とても楽ですね。最初から最後までテレビが「視点」を決めてくれるから。双方が立ち上がって、上手のさぐりあいになれば、そこの部分をクローズアップしてくれる。土俵際に移れば足をよく見せてくれます。更にご丁寧に「立ち上がりました」から始まって声でも視点を説明してくれるからとても楽なのです。ところが実際にナマで相撲を見てみると土俵上の勝負はアッと一瞬に終わってしまって、仕切り時間の方が長いのです。実物を見て、いかにテレビ観戦の方が楽なのかと思い知りました。と、同時にこれはちょっと危険なことではないかと感じたのです。「誰かが、方針を明示してくれないから仕事がうまくいかない」と会社の中でこんな不平を言う人が少なからずいるのです。方針というものはいつも上の人が決めてくれるものだと思い込んでいる人が多くいます。自分の方針、価値観がないから、当然自分の物事では決められない。こんな人は相撲のテレビと一緒で「視点は誰かが決めてくれる」ものと思っているのです。
「視点」を決めるのに、忘れていけないのが「次元」なのですね。物事にはさまざまな「次元」があり、見方によっては同じものが違って見えてくるのです。それなのにひとつの次元からだけ眺め、判断してしまうと、決断を誤ることになると思います。自分なりの「視点」、価値観を持つと同時に物事を見る場合には、多くの「次元」から眺め、判断することが必要だと思います。売上増の厳しい今こそ、「視点」を変えてやっていかなければいけないと思います。また、会社の経営も仕事も繰り返し、繰り返しコツコツと、一人だけではなく役職員全員でやらなければ結果が出ません。・・・・・・ご期待下さい。            早 々