IndexNo:170:先進市場(大田花き)に学び、目標はできるだけ高く設定する。

構造的な改革を進める場合、特に、変革のビジョンとも言うべき「あるべき姿」の設定が必要である。何故なら、あるべき姿が描かれて初めて、手を打つべき課題が明らかになるからである。
しかし、あるべき姿(目標)が低ければ、当然、打つ手も現状の延長線上にとどまり、抜本的な改革にはならない。「できる範囲で変えていこう」という発想からスタートすれば、結局は何も変えられずに終わってしまう。つまり、現状の問題点を一つひとつ、つぶしていくような、積み上げ方式による目標設定ではなく、全てを白紙に戻し、ゼロベースで改革の目標を設定し、抜本的改革を目指すアプローチをしなければならないのである。

私と大田花きの磯村社長とは同志である。その磯村社長率いる大田花きは私の目標である。それは、売上高を現状を維持していく事が、難しいのは私も実感している。しかし、それを300億近く売っていて2~4%伸ばしているのは並大抵の努力ではない。経営者がエリートであっても、底辺で動く人間が無能では、この数字は出てこないのである。大田花きから学び、たとえ、マネごとであってもその中から絶対に何かを探し出す。「他社に学ぶ」という発想である。大田花きまたは同業市場はもちろんのこと、目標として目指すに値する異業種の先進企業のやり方、水準などを研究し、自社の改革目標に描くわけである。

他社の仕事のやり方、体制を自社と比較しながら、徹底的に研究することにより、今までの狭い発想の粋を越えた新たな革新のあるべき姿を高く設定することが可能になる。