IndexNo:171:「戦いに勝てる」指揮官であることに自信があるか
先日の新聞にキリンビールの花き卸売会社設立の記事が載っていた。手始めに数社との提携でイオンに納入し、量販店市場に参入するとの事であった。私は、かなりの危機感を持って何度も読み直したが、全国の市場の代表者はどのように思ったのか知りたいものである。 花き業界の売上が大きく成長している時は、敗者は敗者であることを自覚することなく生き延びることができる。他社が30%伸びて、自社が10%の伸びであっても「とにかく伸びたんだから」とシェアを奪われているという敗北感を持たない。好況時の精神構造はこんなものだろう。甘えが蔓延し、危機感が失われる第一歩である。もし、負けを自覚し、敗北感を持ったなら、「何とか早急に体制を立て直して、勝とう」と真剣に挽回策を考えるはずだ。負けを自覚できないから「まあいいだろう」という甘さが出てくる。時間が経過するとともに、勝者と敗者の差はますます広がり、挽回不可能なまでになってしまう。 好況のときも、不況のときにも、戦いであるという認識を持ち自社が勝者であるのか敗者であるのかの見極めをすることが欠かせない。問題は、このような戦いの意識を幹部社員、管理職(役員)がどれだけ持っているか、また、私自身がその戦いの指揮官であることをどれだけ自覚しているかである。 |