IndexNo:175:築地市場を視察して思う。

9日から11日にかけて横浜検疫所、築地市場、いわき市中央卸売市場(福島)と視察に行って来た。築地市場といえば、魚市場ということで、地方に住む私たちにはイメージが強い。しかし、青果が2社出資して「東京シティ青果」という会社をつくり、1200億の売上で国内2位の規模と言う。狭い中で、10年後の移転を考えて一つの風土を作りながら営業を進めていた。さすがに国の中心の市場であった。それは市場の将来を見据えた経営の中で継続だけが利益を生むことの大事さを感じた。とにかく、競争が激しい中で「切り札」である選択をした経営者に教えられたことの多い視察で会った。

低迷から脱することができない原因のひとつは、全部が中途半端で、徹底してやることが何ひとつないということである。ひとつとして満足にできない者は、何をやらせてもしっかりやることはできない。市場も同じである。努力しているのに、よい結果が出ない市場に限って、変わらなければならないことに変わらずに、変わってはいけないことが、ころころ変わる。

業績を向上させる決め手は、別に金がかかるわけでもないし、特別な知識が必要なわけでもない。まず、「重点主義」。これをやれば効果が大きいという点に最大の努力を注ぐ。次に、「徹底主義」。やると決めたことは、徹底してやり抜く。ただ根気よく、キッチリやることをやればいいのだ。ところが現実は、表面をなでるだけで、これはできないと判断してしまう。途中までやって障害にふつかると、投げ出してしまう。

そんなことをダラダラと続けていては、体力を消耗するだけで、現状を打開することも、将来への一歩を踏み出すこともできない。「何事も、一事を徹底してやれば必ず道は開けると思う。」