IndexNo:179:ネット(Web)サービスは本気です。

先日、福岡にて、西日本花き卸売市場懇談会が開催された。会議終了後の懇親会で某市場の代表の方から、こんな質問があった。「ネット(Web)販売は顧客の要望に応えることが、しょせん無理ではないか」と応えられた。私は、以前、このコラムでネット(Web)の環境整備が花き市場は遅れていると提言した。ずばり、その通りなのである。アクションを起こさないない内に物事を判断していることで、みすみす市場の売上と利益を拾えずにいるのだ。

他市場で150円、それを130円で販売と、できそうもない要望に対して「できるかもしれません」と期待をもたせるのは、罪なことである。安請け負いは、トラブルの原因になりかねない。ところが、顧客の要望をよく検討もせずに自分の都合を優先して、「できません」と簡単に断っている花き市場の営業マンが多い。顧客の要望に対しては、代案や新たな提案(出荷者との心の付き合いの中での)で乗り切るのが、私のいつも言う「プロの仕事」である。「今すぐは対応できる商品、価格ではございませんが、いつならできます。その間はこの商品で代用ください」「その商品での、その価格では無理ですが、こういう納品の仕方(分納等)なら対応できます」など、いくらでも「ノー」と言わずに済む方法があるはずである。私は、「絶対にノーとは言いません。無理な注文だから、小さな注文だから、面倒だから断るというのは、すでに企業として"おごり゛が出ている」のだと思います。


その場で、結論を出せないようなことでも、時間をもらって検討する姿勢は必要である。こうした努力を顧客は必ず理解してくれるはず。誠意のある営業とは、何度も訪問すること、こちらの都合で一生懸命やることではない。顧客の要望を実現できるような動きを具体的に示すというだ。従って、簡単に「ノー」と言うことは、こちらの誠意を自分で断ち切ってしまうことを意味しているのである。