IndexNo:187:年末市況とチームワークの勝利

今日が年末商戦、最後の切花大市であった。先週の金曜日(19日)から本日まで、相場が崩れることなく、平均して売れていった。とくに大菊、小菊の相場には心配させられ、毎日、胃の痛くなるような日々だったが、弊社の大菊に関しては、年末は熊本、福岡の商品が4割以上になる。大型市場との競争の中で集荷しなくてはいけない状況のなかで、今年は弊社がいちばん、『安定』していたそうだ。花商さんも100円を越す相場より90円~50円(2L-M)の間で推移して計画的な仕入ができるはずだ。毎日のセリ前にも集荷情報をしつこい程、買参人に流した。そのお陰で昨年並み?の売上を誇示できた。私も購入する立場にいたことがある。やはり、安定的な価格、数量が必要で、いつも父に「提言」をしていた。

今年の年末は、チームワークの勝利でもあった。前々日の朝、大手スーパーさんに納入する菊束にクレームが入った。原因は生産者と市場側の連絡の不徹底さが招いた事なのである。しかし、ここまで来て、担当者を責めるわけにもいかず、どうするべきか社長として考え、そして決断した。「社員全員で一晩かけて注文量を作るぞ」。さあ、それからが大変である。まずは材料の確保であり、私は鹿児島へ、担当者は熊本、福岡まで集荷することになった。そして、昨日の15時から深夜2時までかけて、全員でつくり上げたのである。私を含め、全員が苦しかった。それもそのはず、とにかく前日までここ一週間は寝ていないのだ。しかし、何ひとつグチも言わずに皆が一緒になってつくり上げ、ユーザーに納品した。朝、社員が笑いながら「社長、サイコです。」と言ってくれたときは今年いちばんの嬉しい想いだった。皆で最初は話もせず、ひたすら菊束をつくる。重苦しい雰囲気の中で仕事が進んでいったのだが、中盤から後半に掛けては「笑い」が出るくらい「楽しく?」仕事をしてくれた。本日の朝、無事にユーザーさんに納品した。ユーザーさんも驚き、そして感謝していただいた。何もかもが嬉しかった。感謝が絶えなかった。体がボロボロになっていた。涙が・・・・少しだけ出てしまった。「アリガトウ みんな」

という訳で、今年一年間が最終市で終わろうとしている。今年は食品流通高度化プロジェクト事業(電子タグを利用した情報の共有化と物流の効率化)で始まり、6月のネット(Web)取引開始とあわただしい一年であった。大型市場に負けない市場づくりと生産者、買参人の為にできることのプロジェクトで始まった3年計画の1年目であるが、大きな事故なくここまで来た。平成15年も会社あげて努力致す所存でありますので何卒、今年以上のお付き合いの程、お願い申し上げます。終わりに、毎週レベルの低いコラムになりましたが、お読みいただき、本当に有難うございました。皆様の年末商戦が盛大な内に終了し、重ねて、来る2003年が皆様にとって最高の年でありますことをご祈念申し上げ、コラムでのご挨拶とさせていただきます。    早々 
                                     代表取締役 小倉幹哉