IndexNo:201:無料配達サービスが何故、今、必要か
1月までの市場売上の貯金をこの2.3月で使い果たした。新年度からも非常に厳しい商戦が続いているのが現状である。顧客の販促の努力でネット(Web)販売も予定を1年上回るぐらいの売り上げを経常したが、ここに来て、最悪の状態である。花商さんが最も売れる土、日曜日に決まって「雨」が降り、小売が伸び悩む。また、温暖な気候で葬儀関係の仕事花が減少している。ブライダル関係も「ジミ婚」が浸透してきたのか、花材をあまり使わなくなってきた。鉢物に関しては、昨年9月頃から販売が低迷している。 弊社は、さる4月9日からネット(Web)購入の顧客に際し、無料配達を実施した。多くの反響を呼んだのだが、市場側から配達するというシステムで、毎日のルートの選択と配送者の選択等、多くの問題を抱えている。しかし、時間がたつにつれ、解消していかなければならない。このサービスを開始するにあたって顧客から言われることがある。「本当に無料なのですか」「なんで今になってやるのですか」「本当に10本でも配達しますか」色々な意見が顧客から出る。花き市場は競争が激化してくる時代が来ている。手数料の自由化の問題や卸売市場の合併や大型市場の仲卸等の攻勢や数えれば山ほどある。 「固定顧客」を狙える業種であれば、一度利用していただいた顧客が、いかにリピートを繰り返してくれるかによって、業績が左右される。つまり、その業界での競争力とは、どれだけリピートしてくれる顧客を抱えているかで決まるのである。大型市場に有利な戦いとは限らない。むしろ大型市場ほど、きめの細かい配慮ができず、画一的な対応しかできない場合もある。特色ある対応を打ち出して固定客の心をがっちりとつかんだ中小企業が、実績を上げているケースも少なくないのだ。しかし、勘違いしてならないのは、固定客の心をつかむということを接客、応対のレベルだけでとらえてはならないということである。 「商売とは、人と人との交わり」というのは正しい一面である。しかし、固定客は人との交わりだけを評価してリピートしているわけではない。もちろん従業員の対応が悪ければ客を失うことになるが。・・・・・・・ 多品目、多品種の品揃え、魅力ある商品等のタイムリー的な販売等などあらゆる要素がその固定客の支持を得る要因となっているはずだ。私共、宮崎中央花きでは今回、無料配達サービスを始める。それは「忙しい中に来て頂いている」「朝、早く起きて遠くから来て頂いている」「他にもたくさんの市場があるのに来て頂いている」という感謝は勿論のこと、「来たくても行けないお客様」「色々な花々を揃えたいお客様」のために行ったのである。『行きやすい』『注文しやすい』『買いやすい』市場をめざし、一本、一束の商品で利益を出してもらいたいことを念頭に置き、決心した。どうか今後ともよろしくお願い申し上げます。 尚、今回のサービスは宮崎県内と鹿児島、熊本県の一部に限らせて頂きますことをご了承いただきたいと想います。 |