IndexNo:205:ゴールデンウィークと母の日

悪夢の4月が過ぎ、依然厳しい状況が続いている。大菊を中心に市場単価の下落が招いた結果だった。地元消費がここまで落ちてくると前倒しで次の手を打たなければいけない時期にきたような感じがする。3月末での決算においては101%の伸びで売上を計上した。今期は開始月から苦戦が続いているので新たなる戦略で行動しなければいけないと思う。

5月に入り、ゴールデンウィークと世間では行楽シーズンに入っている。私達、花き業界においては母の日の前の週にあたり、「GW」どころではない。ちなみに「GW」とは連休中に映画館に訪れる人々が黄金の稲穂のように見えたことから、その期間を「黄金週間」といい、文字数を稼ぐために「ゴールデンウィーク」となったそうだ。私も、もともと花屋のせがれであるが5月という月がいちばん嫌いであった。友達は家族で遊びに行き、その話を聞かされるのがイヤでいつも逃げていた記憶がある。我が社の社員の家族も同じ「思い」であるに違いない。

今年は母の日は11日であるが切花、鉢物は相対、ネット(Web)販売で好調に売れた。鉢物に関しては「見本」での販売で完売した商品が多く、買参の計画仕入が目立った年でもある。生花商においてはいかに販売し、在庫を残さないかが勝負の分かれ目であるのは、このご時世において理解できることである。

ところで昨日、ある買参の方とお話する機会があったのでご報告しておきたい。男性客の花束購入について話が盛り上がったのだが、ここ2年位まえから週刊誌でよく出てくる「3(スリー)ポケット」について説明したのである。3(スリー)ポケットとは家族の出費で一番目に生活全般の出費、二番目は子供の教育費、三番目に最近、目だってきたのが男性(夫)の出費だそうだ。本屋にいけば男性専用の雑誌がコーナーが設けてあり、ショッピング、旅行、趣味と数多くの情報誌があるのである。また、専門店やコンビニや量販店などでも男性客の割合が多く、これからの販売戦略に変化がでてきそうである。私達、花き業界ではどうだろう。女性客が大部分を占めている顧客層の中で男性客が新しい「顧客」になり得れば、販売の底辺がもっと広がるだろう。
消費が低迷してくる中で、明るい兆しが出てきた。しかし、目の前の新しい客層に気付かないものである