IndexNo:207:強い部分をさらに強くし武器とせよ

母の日だった11日に亡くなった母の墓前に白のSPカーネの花束を供えてきた。花関係の仕事をしていると今まで、カーネーションの花束はプレゼントできないことは当たり前であって、いつもプレゼントを何にするか迷っていたことを思い出す。母が亡くなり早いもので四十九日も過ぎ、こうして母の日を迎えたのだが生まれて始めて母にカーネーションをプレゼントしたのであった。父は赤の雪印商品のカーネの鉢を供えていた。父には最愛の母が亡くなったことを認められないのだろう。だから赤の鉢物のカーネにしたのだろうか。

今年の母の日は、金曜日までは土曜、日曜と晴れマークが続き、絶好の販売びよりになる予定であった。しかし、母の日当日は雨になり、花商さんは苦戦をしたようだった。しかし、月曜日に状況を聞いてみると鉢物の販売が好調だったとのことで少しながらホッとしたのである。「お母さんの好きな花」をプレゼントする傾向がますます強くなってきており、品種にはよるがカーネは年々厳しくなってきているのは事実である。また、ショップにとっても年々厳しい状況が続いているのも事実である。

不況であっても、いかに競争がきびしくても消費者(パーソナルユーザー)から選ばれるショップには特長や個性がある。一方、毎日同じような商品の構成や同様のディスプレイをしているシヨップは少ない客を分け合うことになる。完全無欠というショップもなければ、得意分野がないというショップもない。必ず、何かそこに集中すれば何とかなりそうだというものがあるはずだ。もちろん、他店が簡単に真似をすることができるようでは、個性とはいえないと思う。他店の真髄を許さないような、質の高いものでなければならない。

この個性作りが自店の強いところをより強くして、これを商品、サービスを通じてお客様に訴え続けるのだ。どんなによい商品、よい店舗であっても、広く知らせる手段がなければ伝わらない。企業イメージ、花々の商品イメージを明確にして、お客様のための存在であることを広く告知することだと思う。お客様に支持され、評判になるまで訴え続ける。1ケ月や3ケ月で評判になるほど、世の中は単純ではないし、厳しい生存競争の中で、どのショップも必死の思いで頑張っている。ショップは売上並びに利益重視、お客の満足度重視によるリピーター狙い等と多くの商売があるが、最終的にはそれらの末端は一般消費者であることを忘れてはならない。