IndexNo:212:地方市場のネット市場開設に期待する。

地方の花き市場が連携して「仮想市場」を開設し、大口出荷をIT活用により取り戻そうとする2つのネット(Web)取引が6月、10月と開場する。一つは『瀬戸内ネット』これは岡山総合花き、花満、愛媛中央花き農協、高松花市の4市場。二つ目は『北関東コンソーシアム』群馬県中央園芸、福島花き、水戸中央花きの3市場である。地方の花き市場が、これだけ大がかりな連携を組んでやることにエールを送りたい。また、今後大きな「壁」にぶつかると思うが、問題を克服し成功して欲しいものだ。個人的に岡山総合花きの石田社長にお世話になっているし、『瀬戸内ネット』には非常に期待しているので協力も惜しまないと思っている。

ここ九州ではどうであろう。大阪、東京の大型市場の仲卸から直荷及びネット(Web)販売による攻勢が続き、どこの市場も苦しい状況にある。国内のどこよりも保守的な地域なだけに「何の対策さえしていない」状況である。これからは地方の一市場として営業することではなく、市場間の連携を図りながら情報の共有化や相互の販売の協力化を進めていくことが大事だと思う。それが生花商、生産者を守ることにもなるだろう。しかし、市場の代表者が「自社の顧客が外部からどれだけの量を仕入れている」という情報をどれだけ認識しているかが問題ではないだろうか。社員は危機感を持っているのに管理職がそれに気付かないことも重要視される大きな問題なのかもしれない。

我が社も気をつけなければいけない点は多い。小さな集団のメリットがいつの間にか、デメリットになってしまうことや「ウチは中小企業(市場)だから」という思い込みによる発想の限界などである。自覚症状があるならまだしも、ほとんどのケースが自覚症状がないまま病は広がり、次第に会社全体をダメにしていくのだ。このような問題を防ぐには日常的なチェックは勿論のことだが短期的、長期的な営業ビジョンを指標として活用していくことが、花き市場の『守り』から『攻勢』に変わっていくと思うのだが・・・・・。どうだろう