IndexNo:229:大阪出張で思うこと
「大阪で生まれた女さかい、大阪の街ようすてん。大阪は今日も活気にあふれ、また、どこからか人が来る」と言う歌はポロの唄う『大阪で生まれた女」のフレーズです。16日から大阪に会議の為に行き、空港からマルビルにバスで移動した訳だが、着くなり人の多さと活気のすごさに驚いた。阪神デパートには2500人の行列ができ、街の隅々まで『阪神タイガース』一色であった。新聞を読むと6600億の経済効果があるそうだ。大阪の市場の方に聞いてみると「阪神タイガースの優勝で大阪はすごいでっせー。花も売れているのではないでしょうか」とのことで、羨ましい限りである。 九州ではプロ野球の福岡ダイエーホークスとサッカーの佐賀と大分は条件はそろっているが、残念なことに、宮崎ではそういう経済効果は生まれないのは事実である。多少、プロ野球、サッカーのキャンプ地ということの利点はあるのだが。ここまで経済が落ち込むと何かの「助け」を借り、それを起爆剤として盛り上がってはいくのだろうが、宮崎ではそれらを利用することは出来ないのが現状であるのは間違いのない事実である。 会社が生き残るためには、売上を伸ばすか、コストを下げるしかない。しかし、利益が出て安心しているあいだに、コストを下げる力はどんどん低下してしまう。好不況を問わず、コストを下げる力を常にとぎすましていくことが、会社の生き残っていく最大の条件として考えていいのではないか。コストダウンを考えるとき、ムダに気付く能力がなければ何も始まらない。自分をそして自分の回りを見回したときに「これはムダだ」と気付くかどうかにかかっている。注意しなければならないのは、環境条件が変わる、会社の業績が変わる、人間が変わる、従って、ムダと判断する基準もどんどん変わるということである。去年までムダと思わなかったことも今になれば、何故こんなムダなことを放っておいたのであろうか、ということになる。要するにムダに気付く厳しい判断の基準が時とともにどんどんレベルアップをするということであるのだ。 ところが、毎日忙しい思いをして精一杯働いていると、当事者は自分がムダなことをしていると考えは持たない。「こんなに忙しく働いている。こんなに残業して頑張っている。ムダなことはやっているはすがない」と考えてしまう。それが『発想の限界』を生んでしまう。ムダに気付くだけではなく、そのムダを排除する実行力が必要である。しかし、ムダに気付かなければ実行力も問題とはならない。まず、ムダに気付くことが最大必要条件なのである。『発想の限界』を乗り越え、利益を生む「ムダ」の追放に全力をあげることが『助け』も何も頼れない地方の私たちの答えなのかもしれない。 |