IndexNo:234:社員の成長は会社の財産である。

この業界の売上が8月、9月と厳しかった事は前にも書いたが、10月は切花が売店需要と葬儀需要で好調に推移している。また、鉢物は相変わらず売店での販売苦戦が響きダウンしているのが現状である。しかし、明るい好材料もあることは間違いない。それは営業2課(鉢物)では富永課長を中心に集荷から販売まで担当しているのだが、営業の大峯、山田両君が、ここ半年でかなりの成長を遂げているからだ。いつもこのコラムで営業は「足」で稼ぐものと言っているが、忠実に守って活動してくれている。入社して4年目から5年目の二人だが、ここにきて成長のステップを迎えてくれたことは社長として嬉しい限りである。今は、仕事の結果より、色々な人と人間関係をつくり、自分の「おもい」をお客様に理解していただくことを大事にしてもらいたい。

ある経済紙に「褒めるところが見当たらない」という見方に問題がある。と書いてあった。部下を褒めたくても褒めるところが見当たらないという上司がいる。部下に褒めるところがないと思ってしまうのは、上司である自分を基準にしているからだと思う。しかし、自分ならできることを部下ができなくても当然である。部下一人ひとりに目を向ければ、どんな部下にも褒めるところはあるはずだ。失敗を責めるのではなく、何事かをやったことについて励ますことだ。叱って不要なダメージを与えることより、褒めて自身を与えることが指導のポイントであると思う。しかし、何でも褒めるわけにはいかないもので、仕事の内容において、何を褒めるかで上司の力量もわかると思うのだが。どうであろう。

昔、受講した管理職のセミナーで、2人ペアで相手のよいところを探して褒めあう実習があったことを覚えている。この実習では、単なる印象ではなく、相手をよく観察して、よいところを具体的に指摘しあうのだ。その気になって探すと、長所、短所などいくつも見つかるのである。部下も人間であると同時に上司も同じ人間である。同じ『おもい』の土俵に乗ることで互いの成長があると思う。