IndexNo:238:暖冬の影響は『市場の創造』で勝つ

11月は、温暖な気候が続くことで相場が低迷して営業が苦戦していることは、このコラムで何度となくお伝えしてきたが、初霜の声を聞き、相場の方も例年並に戻ってきた。しかし、この暖かい気温が続くことで、12月商品の出荷時期に悪影響を及ぼしていることを業界の方々に認識して頂きたい。企画商品の「南天」の葉と「千両」の実は赤色(せきしょく)が出てなく、苦慮している。また、「菊類」も前進が進みカジュアル菊等に影響が出そうである。「球根」系も同じく、すべての品目に影響が出て、これからの気温の状況で、どのような『動き』になるか、毎日あたまを痛めていることも事実である。

しかし、最悪の状況で会社が年を越すわけでもない。消費低迷、デフレ状況、気温変化だからこそ「日頃の動き」が大事なのである。私達、管理職は大きくわけて二つのやるべきことがある。一つは社員をどう育て、どう戦力にしていくかという人材の育成。そしてもう一つは営業社員の販売先、つまり売れる花の市場をどうつくるかという「市場の創造」である。バブルがどうのこうのという時代は終わり、売れる市場づくりには、かなりの情報力と行動力が必要となってくる。これからの管理職は「市場の創造」に重点をおかなければ、人材の育成とのバランスがとれなくなるということである。

そこで、どうしたら「市場の創造」を展開することができるかということであるが、先に述べたように「日頃の動き」は当然である。その動きは、いつ、誰が、何のために、どのようにしていくかが答えであることは間違いない。対策は、今までいくつもの壁を乗り越えてきたからこそできるもので、安易にできるものでは絶対にない。12月は花き市場にとって最大の売上の時であり、お客様に最高のサービスができる時でもある。ネット(Web)販売、相対販売、セリ売りと売る方法は異なるが、お客様に儲かってもらう基本は皆、同じである。