IndexNo:244:16年度 年頭のあいさつ

新年明けましておめでとうございます。今年も皆様の利益に貢献できるよう、役職員一同努力致す所存でございますので、昨年以上のご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。

花き業界は、ここ3年あまり低迷し続けている。問題は、これが果たして景気の悪さが原因なのか、それとも花き業界に携わる者の努力不足なのか、また、最悪の状況である消費者の「花ばなれ」なのかの答えが、今年一年間に出てくると思っている。あくまでも私の所見ではあるが、色々な情報誌の過去の記事を読んでいると、青果、とくに果実の歴史を「花」は歩んでいるのではないかと思う。花の品目に大きなヒット商品が出るわけではなく、アレンジや花束に変わるものも出てこない。「鉢物」も各家庭に浸透し、ガーデニング、インドアブームも長く続かなかったことを考えると、これからも非常に厳しくなるのではないかと思うのである。しかし、この業界にもチャンスはあると思う。そのチャンスが、どの時期に訪れ、どのような形になってくるかは不明であるが、チャンスは市場と業界の同志である生産者、買参でつくることが先決なのかしれない。

いまさら「バブル]などという言葉は昔話と化してしまったが、そのバブル景気以降に多くの企業が業績低迷に喘ぎ、多くの人が収入ダウンに苦しんでいるのは事実である。その中で、「強い会社」と「弱い会社」の色分けがハッキリしたことは誰もが知るところである。しかし、大切なことはいずれの企業にとってもチャンスをもたらした点をしっかり認識することである。つまり、「強い会社」にとっては、シェア拡大の絶好のチャンスとなり、「弱い会社」にとっては己の弱さを知るチャンスになるという点である。

弱い会社にとっても、自社を総点検し、大改革に挑むチャンスであるのだ。また、己の弱さに気づこうとしない企業が淘汰されていくのは、そうでない企業にとっては大きなチャンスでもある。己の弱さに気付かないということは「今は状況が悪すぎる。いずれ景気は回復する」といったバブル再来を持っているということにほかならない。いまだにそんな企業にお目に掛かることもめずらしくはない。

売上が大きいから「強い会社」ではない。花き業界では、最終的に消費者の方々に満足していただける花々を提供し、リピーターとなっていただけるかであるが、そのお客様によって、最終的に『利益』を多く出していくかが「強い会社」なのである。私達、市場はその責務を果たしてからこそ会社発展、利益拡大になるのであることを忘れてはならない。