IndexNo:246:給与日に社員に伝える「16年1月の社長のメッセージ」から

大寒を過ぎ、本格的に冷え込んできたが、入荷の方が雪の影響で不安定で花商さんにご迷惑をお掛けしている状況である。また、生産者の方々には、この冷え込みは大変である。とにかく、ハウスの中で花々の咲きが遅れているので平年の6割しか出荷ができないのである。この気温が暖かくなると、一挙に咲き始め、市場に多くの量がでてくることで相場が不安定化してくるものと思われる。

今週は1月給与日に社員に伝える「社長のメッセージ」をコラムとしたい。この「社長のメッセージ」は平成8年の4月より続けているもので、毎月給与日に社員に<給与明細と共におくっているものである。

今月のメッセージ  平成16年1月   『社長の判断や行動の役に立つ進言をせよ』

私は平成8年3月に取締役会において、社長というポストについた。社長は経営の最終意志決定権を持ち、経営の最終責任を負う存在である。経営全般を見渡すことはもちろん、花き業界や関連業界、日本経済の動向、企業経営の傾向にも目を配り、さらには海外の動向なども知識として知っておかなければならない。

その一方で、常に会社の第一線の状況を心配し、お客様などにも注意をむけ、行動している。これを一人の人間がやるとすれば、実に大変なことである。むろん、社長がそのすべてを充分にこなすことは到底できない。たとえば、社員が担当部門の中で知り得た情報で、私が知らないことは結構多い。それが当然であるし、そこには社員の進言が必要になる理由もある。まず、そのことを社員は充分に理解しなければならないだろう。

現場の第一線のモノの見方が変わると、経営が変化する可能性がある。当然、私は知らなければいけないし、社員は「こういう傾向が出ている」と社長である私に報告しなければならない。経営トップが求める情報や改革のための提案を進言かるには、会社にとって何が重要か、何が役に立つのかを見極める必要がある。社員に向かって「社長に進言せよ」と言うのは簡単だ。しかし、実際に社員に積極的に進言させることは難しい。

最大の原因は、社員が自分の部門に関する情報にしか興味を持たないからだ。仮に進言して手痛い失敗をしても、それを勉強だと割り切るくらいの前向きな考え方とすべきであろう。たとえば、「出すぎた男」と言われてもいいではないか。私も「生意気なヤツ」と思っても、一方では「なかなかたくましくなってきた」と見ているのである。そういうことが積み重なってきて、最近の大峯君、山田君は育ってきたと思うのである。みなさんの活躍を応援し、期待します。
                                       代表取締役 小倉幹哉