IndexNo:250:「フーン」と、うなづくことをいかに自分のものにしていくかがポイントである。
先週から、葬儀需要で菊類を中心として高値で取引されており、そのことが洋花まで影響し、全体的に好調に販売されている。反面、小売商の方々は、「小売はまったく売れない」「注文もこない」と、毎朝のように私に言ってこられている現状でもある。尚、園芸店では、2月の後半から春苗を中心に草花なども、売れてくるものと予想されており、切花もそれに引っ張られて、好調に販売できることを望んでいるところだが。 昔、ある講師の方から「グラス」を見て「これは何に見えますか?」という質問を受けたことがある。もちろん私は「グラスにしか見えませんが・・・」と答えたのである。その講師は「当たり前のことですが、他には何に見えますか」と再度、質問してきたのである。私はグラスにしか見えないので正直に「先生はグラス以外に何に見えますか」と逆に質問してみたのである。その講師は、グラスに絵を描いた紙を張り、ひっくり返し「こうしてすればリッパな置物になるんですよ」そして、「このグラスで貴方を叩けば、りっぱな凶器にもなる」と私に言ってきた。その時には「フーン」と、うなづくだけだったことを報告しておきましょう。 私は、沖縄出張で参加できなかったのであるが、鉢物の営業から聞いた話を述べさしてもらいます。先日、苗、鉢物生産者交流会が開催されて、講師の方が園芸店の売れ筋の話をされたそうだ。講師から「観葉物が関東、関西で売れなくなってきている事実がある。これは観葉を売るための手法を間違っていたからだ。鉢色が、20年前と変わらず、プラ色が白か茶色では売れないことはあたり前であり、生産者、市場の努力不足だ」と指摘されたそうだ。講師の店舗では鉢を特色あるものに交換され販売しており飛ぶように売れるそうだ、すなわち、付加価値をつけるということをして、好調に販売されているのである。 この講師の話を聞いた、当社の社員もなるほどと思ったそうだ。そうなると、私が質問を受けた「グラス」と同じ事であるのだ。付加価値を付けて販売することや、物の見方を自分で決めてしまうことも、何もせずにチャンスを「待つ」ということも同意味である。『なるほど』と思うことが、自分に重要なことであるならば、自身みずから動いていくことで、ビジネスチャンスをものにしていくことが大事なことである。人生、「フーン」と思うことが多くある。自分にプラスになることであるならば、チャンス拡大である。ということは、計画はいつでも行動に移せるし、よりよい成果につながるものである。市場、生花商、生産者の更なる情報収集と販売における変革をしていかなければ、より厳しくなることであろう。 |