IndexNo:253:4月の品目担当変更

4月1日より、一部の品目別の担当者の移動を命ずる。先の役員会にて趣旨を説明し、承認を得ての移動になるのだが、この品目の担当者の変更に対しては、難しいところが多いのである。長年、生産者とのパイプ作りに時間を費やし、生産者とのコミュニケも取れてきたのだから。担当者にしては、変更となると新たなるスタート地点からの出発になるのだから。

しかし、当社のような零細市場となると、担当者同志の連携も必要となってくる。それは、菊の担当者が球根の生産者とも付き合いをしなければいけないし、菊だけ生産している生産者ならともかく、菊もつくり、オリエンタル系の百合も生産している方もいらっしゃるのだから。特販、切花、鉢物と分けてはいくが、皆が自己の担当だけではなく、すべての品目の情報の知識がなければいけないのである。それが出荷者、買参人、仲卸にと最大のサービスとなるのだ。

野球では三遊間のゴロに対して、サードもショートも懸命に追いつこうとする。そこにファインプレーが生まれる。これが会社の仕事となるとどうだろうか?「あれはサードの球だ」とばかり、動こうともしないショートが結構多いのではないかだろうか。人間だれしも、やっかいな仕事を押し付けられるとのはイヤで、楽をしたいのが人情だ。そこで逃げたり、手出しを控えたりする。ここで大切なのが「俺の球だ」と思う『当事者意識』である。逃げたくなる理由は①できそうにもないから(CAN NOT)②面倒だ、わずらわしい(DO NOT)のどちらかであるのだ。しかし、この場合は、姿勢はズルイかもしれないが、少なくとも「俺の球かもしれない」という意識はあるわけで感じるとすれば罪の意識だろう。

問題なのは「逃げ」以前に「誰かの問題で、自分の問題ではない」と思っているケースだ。当事者意識を持ち続けるにはどうすればよいのか。その答えは、物事に対して常に『自分の問題ではないか』と守備範囲を拡大して考えるみることしかないのだ。

担当の変更に関しては、特販の充実にウェートを置いた変更になる。これだけ相対販売、ネット(Web)販売が増加してくると時代に沿った営業も必要だし、セリ業務に対してのサービスも今以上にできることと確信した結果が、今回の変更になるのだ。