IndexNo:255:花消費の落込みと勝ち組

年度末まで、あと5日となってきた。報道では、大都市で景気が良くはなってきていると言うが、地方では依然、厳しい状況が続いていることは間違いない。九州、宮崎の業界の統計が出てきているのでお知らせしよう。九州では平成15年1月~12月の花き市場の売上は前年比95%、花商の売上が94%、量販店の売上が95%。県内になると花き市場98%、花商95%、量販店97%の数字になっている。何の業界でも同じであるが、我々花き業界も『勝ち組』と「負け組」がハッキリと分かれてきたことはいえるのでないかと思う。花き市場が守るべき花商も小売、仕事花の落込み等で苦しくなってきている。

先日、量販店と中心部の専門店街を回ってきたのだが、消費者が商品(買い物袋)を手にもっていないことに気づいた。収入減やリストラ、教育費や家計負担などで買う商品を決めて、その他は絶対に購入しない傾向があるに違いない。驚くことも聞いた。友人の奥様に聞いてみたら「安価な物も買わない。必要な物だけ買って、あとはウインドショッピングだよ」/ここに事実がある。安ければ売れる時代から、欲しいものも控える時代になってきているのだ。

『勝ち組』の花商、量販店はどうであろう。売上が前年比5%~10%の伸びで推移していると言う。これに関しては、ひとつだけ言えることがあるのであるが、それは「よく動く」のだ。店舗のオープンがあれば、セールスされているし、必ず、その店舗の名前の入ったスタンド花が2本はある。また、その方は数字を大事にされている。その数字とは仕入に言えるのだが、私を含め営業の社員にセリ日と次週の入荷量と予想単価を聞いて仕入計画を建てていらっしゃるのである。小売が落ち込んでいる中で、売上を伸ばしている花商さんがいるということは、明るい『光』でもある。花商さんも切磋琢磨、また競争の中で売上を伸ばしていくことが今後の花消費に繋がってくると思う。市場はリーダー各として手助けはできるのであるから。