IndexNo:276:ステップアップにしたい、スペインの花小売事情
今日でお盆商戦が終了した。予想通りに菊を中心に高値で取引されたが、後半に値崩れした品目も一部あり、本当に苦労した商戦であった。また、お盆時期に出荷が遅れた産地もあり、荷主の方々もこれからが大変でなかろうかと思う。離島関係のお盆が20日過ぎなので、こちらの方に販路を持っていかなければ通常の取引に支障がでてくるであろう。今年は県外でホーズキ関係ののセリ値が暴落したところもあり、来年に向けての課題も出てきた。また、カジュアル関係の花々も顧客に納品日、数量等で迷惑をお掛けしたので、反省を含め問題の解決をしていかなければならない。いずれにせよ、自然という大きな壁をどうクリアしていくかが当社の発展に繋がると思う。 今週の水曜日に、FSベルの島田陽子さんから今回の旅行先(よく行かれる)である、イタリア、スペインの事をお聞かせいただいた。話が盛り上がった中で驚いたことがある。それは、スペインのバルセロナの話であったが、写真とその旨の説明を聞いた中において、サン・ジュセッブ市場の前のランブラス通りに並ぶ、花店の多さであった。ひとつの通りに約40店位のFショップが並んでいて、誰にでも気軽に買うことができる露店的な店構えであり、赤系の花々が多くディスプレイされていた。国内では、消費者の方々が花ショップのことを最初に口にする「買いにくい、入りにくい店構えが多いので、気軽に買えるスーパーなどの量販店に行く」ことの違いであろうか、男性客も簡単に気軽に買えるだろうと直感した。 また、マドリードのアトーチャ駅の写真では駅構内がまるで植物園のように観葉物が生い茂り、その中で人々がベンチでくつろいでいた写真を見せていただき、本物の『花とみどり』を感じた。よく行政のキャッチフレーズに花と太陽と○○とか中途半端なことが描いてある。宮崎市もあの位の広さに「緑」を感じることができる場所があれば、○○ドーム以上の宣伝になるのではないかと思う。今のユーザーは金を掛けるより、心の落ち着くことを考えていると思うので、是非勉強して欲しいものである。尚、生花を飾ることは当たり前のことであるが、シルク、ペーパー、アート・フラワーなどを飾るお店(レストラン等)が多かったことを聞いて、私自身感じるものがあったことも事実である。 宮崎では、ローカル的な『もの』のとらえ方しかできないので、東京などへ行くと何かを常に感じて帰ろうと努力する。それが世界になると別格である。しかし、花々を「売る」「買う」「飾る」ことは同じである。グローバルという言葉は簡単に使用するが、世界中の色々な国の経済、習慣等を勉強していかなければいけないと感じた。今回、島田さんからFショップの事を聞いて一度行って、見て、買いたいという思いが強くなってきた。商売は、人と接客するときは人の目線にあわすことが大事なことである。顧客の欲しいものを買いやすい店舗で売ることも同じ事でなかろうか。 |