IndexNo:277:量販店の盆商戦と6日コラムの反響
お盆商戦が終了し、販売結果が出揃った事を受けて、数社の量販店の担当者にお盆商戦について聞いてみた。今年は市場の動きと同じで、前半は例年以上に売れ行きがよかったが、後半に「売れ」が止まったとのことで、前年対比90%前半であったと報告を受けた。また、売れ筋がシキミなどの佛花になり、洋花の売れ行きが悪かったとのことであった。やはり、顧客がこの暑さ続きで花持ちの良さを優先したと思われる。市場の調査でも同じように「花持ち」での商品が売れ筋となった後半での販売であった。この先、高温での売れ筋商品の集荷にも課題が残った盆商戦であった。 ところで、6日付けのコラムに対し、メールを頂いた。競争相手、目標とする花き市場からシェアを奪回することについてだが、「それでは花き業界は伸びない」「弱小の市場が集荷が難しくなる」「御社の市場がそうなったらどうするか」と色々なご意見を受けた。確かに『ゼロサム』社会という一定のパイの中でシェアを食い合うことに関しては、それぞれの意見があると思う。しかし、今までがそうあったように、このままの状況が続けば、業界は一層衰退してしまう。「仲良しクラブ」での業界では発展はないし、切磋琢磨どころでもないと思う。地方の花き市場では、販売面と集荷面で必ず、東京、大阪の市場との競争になる。いつまでも「動き」をしていないと大変なことになるのである。現に数年で5億以上売上を落とした市場もある程だ。市場間で取引するのも結構なことであるし、競争していくことは必ず業界若しくは自社の発展になるのであると確信している。 当社がネット(Web)販売で培ったものがある。それは、他の花き市場で購入される顧客は『間に合っているが満足しないことを知るべき』であることだ。すでに商品を持っていることで、まったく同じものであれば、2つは必要ないかもしれない。「すでにあるから・・・」を素直に受け止めて別な顧客を探すことをしていると、その都度見込み客を捨てることになる。すでに必要なものは殆どの顧客が購入済みで、どこの商品も似たり寄ったりというのが正直なところである。「単価はどうか」「花持ちはどうか」「トラブルはないか」ということまでは述べていなかったのではないか。「満足して不満はなにもない」というケースは殆どないといって間違いない。「断れることに慣れろ」ということが営業の鉄則のひとつに言われているが、慣れたところで営業力が伸びるわけではないと思う。断られはしたけれど「本当に満足されているのですか」という一言を忘れないことだ。 |