IndexNo:284:3つの上陸台風後の花市況情報

今日も、某産地から白大(神馬)の母株の依頼が来た。県内も同じ事が言えるが、県外産地も3つの台風の影響で苗の確保が難しい状況であることは間違いない。ハウスのビニールが破れ、風雨で植え込んだ苗が腐っていく被害が多発している。九州最大の産地である八女でも、思うように苗の確保ができてないとのことで、宮崎の産地も菊苗を八女に手配していたが、今度の21号での自己被害にて断わられた経緯があり、これから先の市場集荷に対して大きな問題となることは事実である。当初は12月分の商品に関しては被害はないと予測していたが台風21号の影響を調査し、入荷予定等を大幅に修正しなければいけないのではないかと思う。

今週の27日より30日まで出張し、市場関係者とお会いしてきた。各市場共それぞれ特長があり、色々な営業活動をされていた。しかし、ここ数年の売上減に対して厳しい判断をされ、取引形態などに危機感を持っていらっしゃった。宮崎の市場とは仲卸、買参との取引において、若干の違いはあるが、今後の商品の集荷等に同じ悩みを持つことで、相互の市場が特長を生かしたネットワークを結ぶことを約束してきた。

今回の出張に於いて思うことがある。関西、関東の大型市場の仲卸の攻勢である。当社もそうだが、地方の市場ではまだまだ、「情報」「集荷力」などの努力が足りない気がしてならない。入荷が困難な商品を顧客から注文を受けることがサービスの一環であると思うが、市場を跳び越して直接Web等で注文されているのが現状ではなかろうか。入荷が困難な商品を買うことでメジャーな商品もお買上になり、いつのまにか売上減という問題の『壁』になる。集荷力も大事なことではあるが、ネット環境の整備や「対仲卸」との関係をどのように上手にしていくかが今後のポイントではなかろうかと思う。

私は思う。『みんなも売れていないから、と少しでも安心してしまう気持ちが危険です。売れない最大の敵は、世の中の不景気ではなく、自分の心の中の不景気なのです。』