IndexNo:285:解決が難しい問題の中にだけ利益が眠っている。
昨年の10月は取引単価の高騰で花き市場は売上アップを計ることができた。今年は台風の影響にて、第1週は菊類を中心に高値で取引され、昨年並みの取扱額となった。来週からは入荷増で取引単価も下落し、通年並みの取引となりそうだ。しかし、今回の台風にて東海、関東エリアの被害の状況によっては品不足となり、高値が続きそうな気配になりそうである。関東と言えば、年末の千両にも被害がでてくるのではないかと心配をしている。昨年は東日本を中心に千両が厳しい状況であっただけに、今年こそはと思っている荷主さんがいるだろう。とにかく、今度の台風は大きいので進行先の産地は充分な対策を取ってもらいたいと思う。また、年末商品だけではなく、月々の品目が例年並に入荷、販売されてこそ、低迷している小売業界が伸びてくる条件ではなかろうか。 さて、今年ほど8月からの入荷が読めない年はない。入荷が不安定になると販売も苦しい状況になる。数多く発生する問題点もタイムリーな解決を狙えなくなってしまうし、逆に低迷していく原因にもなっていく。昔から「困難なことから先にやれ。苦しいこと、嫌なことから先にやれ」というのが低迷脱出の決め手であると言われる。 先日、営業の社員のタイムカードに目を通すことがあり、昨年と比較してみたのである。比べてみると何と毎日1時間程遅くまで働いているではないか(手当なし)。遅くまでいる社員で21時頃まで働いていた。台風での入荷減、販売減という問題点を一生懸命、解決するために各部(切、鉢)協力し動いている。そういう動きが積み重なり、生産者、買参の方々の利益に繋がるものである。要するに解決することを長引かせるとマイナスになり、目標に値する数値を達成することで、当然のことながら、業界の繁栄になるものである。毎度、同じ文句になるが「当たり前の事を当たり前のようにする」それが利益の根源であると思うのだが。 |