IndexNo:291:産地市場から見た今後の花市況
昨年の11月は相場が下落して、大きく市場売上を落とすことになり、市場、花商、出荷者とも厳しい状態が続いたことは忘れることはできない。10月から続く菊類の高騰も11月20日前後から落ち着くものと思われる。しかし、商品は曲がりが主になり、販売では短期間に出荷が重なり、苦慮すると予想される。11月下旬から12月上旬の半電照の時期には、数量的にも安定した出荷になり、相場も落ち着くのではないかと思う。洋花は、やや苦戦が続くのではないかと思う。毎年、11月には小売が伸び悩んできており、晴天が続き、高温が続くと暴落するのではないかと予想している。葬儀需要に引っ張られていけば安定すると思うのだが・・・・・・・。 さて、年末商戦ではどうだろう。台風の影響にて、苗等の痛みなどで植込みが遅れていることは、このコラムでも情報としてお知らせしたとおりである。12月の15日から23日頃が入荷が減少し、25日過ぎに増えてくるものと思われる。また、今後、沖縄の台風被害で出荷量がどう影響してくるのかは把握できてはいないが、全体的に品不足になることは間違いないだろう。洋花類は若干の遅れは目立つものの通常どおり市場に流通してくるものと思われる。今年の市場入荷の流れとして、洋花は安定した相場が続くのではないかと思う。何故なら、ここ2年間の傾向として葬儀に関わる洋花の比率が上がってきているからである。L、Mクラスの絶対量が少ないために引き合いが強くなってくる。 鉢物はとにかく厳しい。西日本花き市場懇談会や九州花き卸売市場協議会でも鉢物の事が話題にあがる。どの市場も前年比5%から15%位の売上減であり、菊類高騰での切花の売上増が鉢物の減少をカバーしていることだ。人気商品であるシクラメンも台風の影響なとで出荷が10日から12日位遅れており、11月下旬から12月中旬にかけて集中して入荷があるものと思われる。地方の市場が心配しているのは、上方からの転送か、大型市場の早期の相場下落であることも付け加えておきたい。出荷者の方々は計画性を持って日頃からの付き合いの市場を早急に押さえることだと思う。洋ラン類は出荷減にて高値で取引されるし、苗類も落ち着きを見せながら取引されると思う。尚、今後の天候や気温の変化などで上記の日々や相場予想が変わることもあることは承知して頂きたい。 |