IndexNo:293:IR理論のギャップに負けてはならない。
予想通りとはいっても問題はあるが、今週から平年の相場に戻ってきた。菊では、秀品と曲がり品の価格差が出てきて、台風被害に遭われた生産者には申し訳ないと思っている。菊の担当も精一杯は売っていることだけはお伝えしたいし、他市場よりは有利に販売していることの経緯はある。平年並みである相場も、来週一杯で終わるものと予想はしている。その後は若干の相場高に戻るのではないかと予測している。何故なら半電照の菊が思った以上に減少しているし、寒さが続くと入荷が減り、需要に追いつかないためだ。百合系は昨年以上の値段で取引され、このまま年末まで続くものと思う。その他洋花系は若干の高安は続くが安定していくものと思われるが、全商品とも暖冬が続けば厳しくなるかもしれない。 昨日から、大菊を12月単月で、国内市場に250万本の出荷をするJAの担当者の方と年末取引に関する協議を行い、当社への出荷を昨年の3倍強していただくことの要請を行い、おおむね了解を得た。ネット(Web)取引や新規の営業戦略での商品の重要な位置づけを持っている産地なので努力して販売していかなければならない。県内産地もさることながら、色々な品目を生産する生産者も秀品を目指し生産に励んでいらっしゃるのは当たり前だが、花は機械で生産されるのとは違うので、うまく出来ない場合もある。失敗した商品を有利に販売していければ最高である。相場が高いときは、どの市場も欲しがる。平年の入荷が続き相場が落ち着いてくると生産者の方々が失敗された商品は安価な価格で販売され、それに掛かる、コスト面でのマイナスも忘れてしまうのである。 Ideal(理想)とReality(現実)は、しばしば矛盾しあい、その矛盾がさまざまな葛藤を引き起こしています。私達の市場運営もその葛藤の連続であると思うのです。上記で述べた、生産上で失敗された商品を有利に販売していく(理想)、しかし、結果は最悪な価格になってしまった(現実)もこの理論の一つです。IR理論にはir(理想もなければ現実も無視)、iR(理想がなく現実に向かうだけ)、Ir(理想が高く夢を見る)とIR(高い理想をかかげながら現実を直視できる)という4つの理論があります。当社では当市場で働く全ての者の無限の可能性を信じ、高い目標に向かって挑戦し続け(Ideal)、数多く発生する障害を見つめ、現実を直視し、また認識して現実に立ち向かっていく(Reality)ことで今後、『真の真心』で頑張っていくつもりです。どうかご期待下さい。 |