IndexNo:297:目先の処理だけの多忙感にとらわれる
今日から、九州管内の菊の産地は一斉に出荷が始まった模様である。ここ数日の高温続きで通年より5日早い状況であり、25日以降の出荷が減少する傾向は避けられない。暖冬という自然のメスにて、洋花もこれからの1週間が増加するだろう。しかし、来週のXmas重要に支えられることを考えれば洋花に関しては大きな打撃にはならないと思っている。当社のカジュアル菊に関しては、順調に進んでおりピークが24日前後になるので問題ないと確信している。やはり、11月下旬から12月初旬に掛けて、産地視察した時に「早い」と決断し、遅らせるようにと指導したことが最高の結果となった。やはり『足で稼ぐ』そのものだ。今年もお客様には最高の商品を供給できそうである。 これから、忙しい毎日になるが、思い考えることがある。「忙しい、忙しい」と連発する人に共通しているのは、とにかく目先の仕事や、目の前に発生したトラブルばかりに反応して、バタバタと動き回っているということ。問題の発生を事前に予防する、あるいは日常業務をバタバタせずに進められる方法を考える、ということにはあまり興味を示さないのである。要するに、じっくり物事を考えることが苦手で、トラブルやあわただしさの中に身を置く事を、仕事の充実感と勘違いしているのである。 発生してしまったトラブルの火消しをせっせと行うことは、避けられないことではあるが、この場合もトラブルの要因は私達上司にあることが多く、自分で火をつけては自分で消して回っていることにもなりかねない。俗に言う「マッチポンプ型管理者」と呼ばれるものである。百歩譲って、トラブルの原因が上司ではないとしても、いつも同じ原因で起こるトラブルに振り回されているのでは、同じことである。とにかく、悪循環のサイクルをどこかで断ち、『将来へ向けての忙しさ』に身を置くことを考えるべきだと思うのだが。 また、自ら必要以上の仕事を抱えることによって、部門全体の効率を落としていることに気がつかない者も少なくない。我々上司が忙しそうにしていることの弊害は、社員からの情報の流れが悪くなるという点にある。下から見れば、忙しそうにしている上司には報告しにくいものであり、上司が忙しそうにしているというのが報告の遅れの原因のひとつであることは、培った経験であり、間違いのない事実である。私も経験しているが、せっかくの部下からの提案をわずらわしく思ってしまうこともあるだろう。部下と目を合わせず、意見等を流して聞いてしまう、その場で内容に関する評価もしない、そんな対応しかできないのも弊害のひとつであるとおもう。 |