IndexNo:299:『一歩前へ』 アイデア=創造ではない
厳しかった花き市場状況も今日で終わろうとしている。今年は厳しい状況の中に、ひとつの灯を見つけ出したことが収穫であったことは、これからの市場運営の方向性を決めることになったことも事実である。来年より本格的に行う新規営業戦略を成功させることが、生産者、花商を生き残らせる為の最後の手段となるだろう。24日の給料日に贈る「社長のメッセージ」に書いたとおり、来年は営業拡大、業界の発展に際し、何をすればいいのか、そして社員の成長を含め、全てのことに『一歩前へ』の精神で望む覚悟である。 2005年は課題も山済みである。次期セリシステムの方向性の決定、パワートルネード(新規営業戦略名)の成功、既存の生産者の生産拡大の推進.販売、イオンショピングモールのオープンによる事前、事後調査による花商への支援決定、市場法改正によるビジネスチャンス及び今後の対応等も早急に行動していかなければいけないのだ。その為には創造力、思考力、行動力、決断力を持ってやらなければいけない。一つでも欠如すると失敗に終わることは間違いない。 多くの人から言われることがある。「小倉社長のアイデアはすごいですね」と。上記で書いた創造力とはアイデアとは異なる。多くの人がアイデア=創造力という誤解をしているのである。結果、多くの創造の論議はアイデア発想段階にその視点を置かざるを得なく、こうしたらアイデアが出ますよといった発想技法的論議に終始していることだ。本来、アイデア=創造ではなく、アイデアは創造の限られた一要因にしか過ぎないと思う。それほどアイデアの価値は低いと思う。このことは何人かの営業社員を集めて、新規の販売をテーマにブレーンストーミングしてみれば簡単に証明できる。アイデアはいくつも出てこようが、どれが売れるアイデアなのか誰もが見極めることができないのである。 アイデアをいかに出すかという論議はやめ、市場の創造を活性化するには、われわれとしていかにあるべきかの論議に変える必要があるのではなかろうか。子供にオモチャを与えれば自分で遊び方を創造するように、本来、人間は創造的に創られているにもかかわらず、市場内の創造は停滞している。いうまでもなく、組織をしかるべき方向に導くのは経営者である私の仕事である。市場を創造的にするという仕事も私の務めであるのだ。私は、来年に向けて、アイデアに何らかのプラスアルファを伴って創造を進めなければならないのである。 追伸 一年間、このコラムをお読みいただき心より感謝申し上げます。来る2005年度も株式会社宮崎中央花きをご愛顧、ご支援の程、宜しくお願い申し上げます。 |