IndexNo:303:鉢物、苗物は今年に期待する。

今週は、殆どの品目が中値で取引された様子である。花商の方々もいくぶん買い易くなったことだろうし、多くの荷主も最盛期に来て、この価格で取引されれば文句はなかろう。日曜日から超一級の寒波が来るとのことで荷物も減少し、葬儀などの仕事花も増えれば、価格が高騰すると思う。全体の流れを考えれば、今の価格がベターだと思うのだが、需要、供給のバランスが崩れれば当然、結果は変化する。

昨日、第6回宮崎県鉢物、苗物生産者交流会があり、出席してきた。県の市場の代表として、来賓の挨拶をしてきたが、市場代表者が2名の出席とは寂しい感じであった。しかし、生産者は100名を越える参加となり、危機感をもって研修されていた。ここ、2.3年の鉢物、苗物は厳しい時代を迎えている。当社でも昨年度が約3%のダウンであり、売上面において切花に助けられている状況である。もちろん、鉢物を中心とした市場では売上が大幅に減少し、経営を圧迫している状況である。

生産者の商品は市場が判断するものではない。花商や園芸店や量販店のバイヤーなどが商品の品質、価格、数量などの評価目的の中で値段をつけるのが市場流通の原則である。そうなれば、顧客の目で品目、品種の生産を見直し、客観的、総合的に顧客満足度を高めるための課題を明らかにすることが重要なことでる。

ここで、事業構造改革を進めるための「顧客満足度調査」のやり方を紹介したいと思う。しかし、まず大事なことは調査対象とする顧客が誰を指すのかを明確にしておくことである。生産者の立場から見ると、実際に商品を最終購入して頂いたエンドユーザーはもちろんだが、個人の商品を取り扱っている花商や園芸店の仕入担当者、販売に従事する担当者すべてが大切な顧客であることは間違いない。これらすべての関与者の満足の向上なくして、エンドユーザーに高い満足を提供することはできないのである。

そうなれば「今、我は何をなすべきか」である。それが鉢物、苗物の生産者に期待することである。市場は生産者を平等に対応している。情報は100%教えられないのだ。自分の『足』で取ることが個々の今年の打開策ではなかろうかと思う。そうなれば、色々な角度から応援していきたいと感じている。