IndexNo:307:社員に贈る「給与日メッセージ」から

今週は、卒業式シーズンで洋花類が安定して取引された。とくにバラ等の不足が目立ち、品種によってはかなりの高値で取引されたものもある。また「桃の節句」前ということで、しばらくは洋花類の高値は続くものと判断している。しかし、今日のような雨が続くとスイーピーやバラ等など日照不足によりシミや病気が出て良品が不足してくる状況になることは間違いない。市場も集荷には苦労してくるものと思われる。菊類に関しては、来週から減少してくるものと思う。又、3月彼岸用は遅れ気味の状況であることを報告しておきたい。

明日から岡山の倉敷へ「イオンモール」の視察に行ってくる。また、当然のことながら岡山の中央市場へも足を運ぶつもりでいる。「イオンモール」については視点を変えて判断していこうと思う。視察する前の危機感での判断、そして「良いヒント」はないものか、弱点などを自分なりに勉強してくるつもりだ。

毎週金曜日に掲載する「コラム」は一日繰り上げて本日にする。明日は当社の給料日なので、恒例の給与日に社員全員に贈る「社長のメッセージ]を掲載したい。もちろん明日の分である。

今月のメッセージ平成17年2月

                      「顧客が悪い」と非難する

セリの時や注文などで、常識では考えられない無理難題ばかり言ってくるような顧客は別として、ほとんどの一般の買参人、仲卸の顧客は善意のお客様である。ところが、この善意の顧客に対して、一回や二回のトラブルでその顧客を社員同士で堂々と非難したり、けなしたりすることは残念なことに多くの市場でみられることです。「あの客はどうかしている」「客が悪い。気にするな」「たまにいるんだ。ああいう特殊な客が」こういうことを話したりしていませんか。

『花き市場間の競争が激しい』というのは、どの市場業界にでも共通する認識であります。市場の競争とは、売上を奪い合うということでありますが、言い換えるとそれは、買参人や仲卸などの顧客を奪い合う戦いでもあるのです。たしかに顧客の中には多少思い込みが激しかったり、気難しい性格であったり、一般的な水準から見たりすると「常識」が通用しない人もいるかもしれませんね。だからと言って、そういう顧客の支持を得なくてもよいものでしょうか。それで顧客の奪い合いに勝てるのでしょうか。大事な顧客から指摘されたり、叱られたときは「気がつかないことを教えていただき、誠にありがとうございます」という謙虚さが、本来の市場が持つべき姿勢だとおもうのです。

顧客に少しでも満足していただけない点があるとしたら、必ず自社のどこかに欠陥があるはずだと思うのです。どうでしょう。多くの顧客に接するうちに、ひとり一人の顧客への対応がお粗末なものになってはいませんか。目の前の顧客が世の中にたった一人の顧客だとしたら・・・・・・、そういう考えで応対することではないでしょうか。

部課長クラスの人達が、一番に気付くことがあるはずです。それは、買参人や仲卸や生産者の方々に色々なことを教えていただいたことを。それは飲み会での会話やハウスの中での会話や売店での会話で叱られたことで理解できたこと、そして褒められて理解できた自分の行動や発言等、それらの多くが経験にての結果ではないでしょうか。『非難する前に自らを振返る』ことが成長の一歩だと思います。皆さんの成長が会社の繁栄のはじめの一歩になるのです。                           代表取締役 小倉幹哉