IndexNo:309:市場流通の変化に感じること

お彼岸商戦も今週から始まり、切花は安定相場で取引されている。球根類だけは、ここ数日温かい日々が続いているので若干の弱含みの商品もある。しかし、鉢物が厳しい状況下にあることは、業界の悩みである。当社も、2月から今週まで毎週、対前年比80%台の売上であり、担当の部課長、営業も頭を抱えている。努力は、個々でやっているのだが結果がついてこない。私としては「泣くまで待とうホトトギス」の心境か・・・・。

先週のコラム「イオンモールの視察報告」は大変な反響であった。電話やメールなど多くの方々からご意見を頂き、書生としてもいささか驚いている。それだけ、イオンモールの出店については、市民の関心の高さが伺えると思っていいのではないかと思う。私は、現存の流通の実態調査の為、色々な所に足を運ぶ。花々だけではなく、他の商品等も詳しく、品質、使い勝手、価格、製造国などを調査する。そうすることで消費者(エンドユーザー)がどのような判断で「物」を購入しているか、「売れ筋商品」の調査や店舗の経営感覚など。また、生き残れる流通業者はどんなアクションを起こすかを私なり視点を変えて調査するためだ。先週のコラムについては、視点を変えて、見て、感じたことを書いたことだけは理解して頂きたいと思う。

九州の流通も変わろうとしている。熊本の青果市場(売上規模では九州管内で上位トップ5位以内)は、大阪のIT関連の会社が発行済み株式の72%を取得することで、基本合意に達したことの報道が新聞に掲載されていた。IT関連会社は、青果市場を子会社化することで仕入先を確保し、全国の会員企業へ安定供給を図るという。ニッポン放送株取得はTVで注目されているが、九州で、いや身近なところでも流通の変革が起ころうとしている。私は思う。熊本の青果市場で購入されている青果関係者は多少なりとも仕入に影響してくるだろう。そうなると最終的に影響を受けるのは一般消費者である。そのようなことがないように青果関係者の方は努力して欲しいものである。

時代は変化してくることは当たり前である。しかし、消費者の「イイもの、より安く」は変わらない。そのことを考えて当事者は決断して欲しいと思う。当然ながら、いつの日か、私もその流通革命者になることがあるだろう。その時こそ、消費者への利益を最重点にしていかなければ、ならないだろう。