IndexNo:315:オープンガーデン視察で思うこと。

春めいたポカポカ陽気にて、今週の切花は大菊を除き、弱含みで取引された。鉢物に関しては、苗物が好調で売れたお陰で、第3週の売上は昨年を大きく上回った。この調子で「母の日」まで持続していきたいものである。GW終了後の8日が。「母の日」商戦ということで、若干、動きが悪い様子である。土壇場になっての注文数が増加してくるのではないかと思われる。

20日・21日と九州花き卸売市場連合会の総会が宮崎にて開催された。総会も無事に終了し、多くの花き市場の代表者の方々にご参加を頂いた。残すは、5月の日本花き卸売市場協会総会(宮崎)になった。市場参加数も多い為に毎日、多忙な事務処理に追われる。しかし、協会の皆様に「楽しんでいただける宮崎」づくりを着々と進めてはいるが、当社の決算と重なり時間的に厳しくなってきているのも事実である。ネコの手も借りたい心境というのは、このことだろう。

新年度になって、全国の花き市場の売上がダウンしている。もちろん昨年の4月が高値で取引された関係で前年比を比べたらダウンは当たり前だろう。しかし、それだけではないような気がする。実は、21日に宮崎市のオープンガーデン(宮崎市が進める花のまちづくり運動の一環において、個人宅の創作された庭づくりを一般の方に公開する)に九州市場連の方々の視察を行った。今回は、中央卸売市場の新名市場長宅のオープンガーデンの視察であったが、流石に国内でも上位に入るだけあって感銘を受けた。業界の人間より、ガーディニングに詳しい奥様との話しの中で感じたことがある。それは、園芸店や量販店には「魅力ある商品」が販売されてない。すなわち「ありきたりの商品」のみであって、ガーディニングを愛する方々は自分達で種苗会社や県の試験場・その他の方法で探しているようである。このことは、あくまでも書生が感じたことである。

花き市場は「魅力ある商品の販売」が基本であることは間違いない。そのことを実現できずには、園芸専門店の伸びはなく衰退していく一方だ。ホームユースを伸ばしていくどころではない。一般の消費者が「真に望む商品」を私達、花き市場が集荷しなければいけないと感じている。その商品の鉢物の全販売高の占有率が1%でも提供していくことが大事ではないか。営業の社員にも、この話はしていくし、オープンガーデンの方々(30名規模)に、話を聞きに行かせようと思う。そういうことの積み重ねが、生産者・園芸店への『情報』にもなるし、なによりも業界発展の一歩だと思う。