IndexNo:322:農業遊休地利用を進める
今週、鉢物は苗物を中心に比較的に安定価格で取引されてはいるが、切花が厳しい。菊類を中心にトルコ、パラなどの洋花類まで相場が下げてきている。大菊に関しては、シェード物は問題ないのだが、普通作は花の奇形種が目立ってきているので下げ相場の要因のひとつになっている。しかし、来週の中盤には出荷が落ち着いてくるので、この厳しい状況も来週いっぱいで終わると読む。ところで、冬場に植栽したペチュニアがまだ綺麗に咲いている。本来なら、根腐れして新規の植栽を計画しなければならないが、この雨不足や好天続きの影響が今年の6月の相場を作っている原因かもしれない。 昨日、宮崎市の農林振興対策会議に出席して来た。津村市長が議長となり、宮崎市農政部の担当課長他から様様な説明を受けた。質疑の時間において「農業遊休地」の問題が出て、確実に増加しているとの説明がなされた。異業種企業が農業法人として生産に入る予定であることやJAも含めた新しい生産組織の構図が出てきそうである。農業従事者の高齢化や嫁不足も深刻な問題ではあるが、異業種の参入は新しい農業生産体系の始まりではないかと懸念している。 このコラムでお話したことはあると思うが、鹿児島県に輝北町という町がある。JAそおの管轄であり、JAの永次長他、行政が築き上げてきた産地である。その輝北町には農業公社が置かれ、県外から農業就業希望者を募集して、一定の保証金を徴収し、遊休地において施設建設から生産指導までの完全指導体制のもとでスプレー菊の産地として成功事例がある。行政が、ここまで真剣に過疎対策を含めた農業振興を強めていけば、国内の「良い見本」となると思う。是非、宮崎市の農政部の方々も輝北町に足を運べば、宮崎市の遊休地利用のヒントになると思うのだが。尚、輝北町には遊休地など残ってないそうだ。 |