IndexNo:340:次の世代をつくる。
先週のコラムで書いたように、昨年の10月の非常識な高値で花き市場は空前の取扱高となった。今年は、そのギャップに苦しんでいる。しかし、この相場でも通常の10月にしては売れている方である。ORI百合に関して弱含みで取引されてはいるが、その他は良く売れていると感じている。10月になって、葬儀需要で大菊をはじめとする品目がプッシュされているのが現状である。 今週火曜日、当社に研修に来ていたT君が2年ぶりに和歌山から来社された。生産品目はスターチスを中心に大規模な生産をしているということで、お話を聞くことができた。彼は、当社の2年間の研修で得た「市場流通」と「有利販売」を勉強したお陰で毎年、収入も増加し面積も拡大しているという。当社を含む全国の市場に出荷されていて、「今後も生産拡大と有利販売による利益追求をやっていきますので宜しくお願いします」と心より述べられていた。 当社には、研修制度があり2~3年の期間で多くの方々が勉強に来られる。昨日の鉢物セリにも苗物の生産者の方々が視察に来られたが、その中にも研修生として勉強された方がいらっしゃった。今では地区のリーダー各としてリーダーシップを発揮されていて、県内でも有数の産地として頑張っている。 研修期間中は、市場内において私達から教えることは何もない。セリ中は、雑用係から始まり、パートさんたちと区別はつかない仕事をして頂いている。しかし、市場内では多くの方々から学ぶことが非常に多いのも事実である。『仲卸』『買参人』『生産者』そして、その中で働く社員の方々や資材業者等の人達とも出会いができる。最終的に何を学ぶかは、本人の努力であること。そしてノートなどにメモを取り収集することである。そうして研修期間を終了し、自分自身で経営されたり、家業の手伝いをして独立されたり、後継者としても成功されている方々が非常に多い。次の世代を育てることも花き市場の仕事であるのも忘れてはならないのである。 |