IndexNo:346:12月の目標とメリットを活かした取引

先週は、長期出張の為にコラムを休ませていただきましたこと心よりお詫び申し上ます。また、このコラムの読者の方々から励ましのメール等を頂き、慎んでお礼申し上げます。

今週、これからの産地である南九州は「温暖化」とは反対に冷え始めて、大菊を中心に活発に取引された。全体的に入荷量も減少し、この冷え込みで葬儀需要にも後押しされて上げ相場の状況である。鹿児島でも、この11月での最高値が付き、大菊の絶対量の不足により引き合いが強くなってきている。しかし、来週後半には、半電照の商品が枕崎、県内産地も出てくる為に落ち着いてくるだろう。尚、球根.草花.洋花に関しては9月台風の為に植付けが遅れて品薄感は当分の間は続くものと思われる。

鉢物は、今週.苗物に関しては野菜苗が苦戦の連続であり、逆に花苗が好調に販売できた。シクラメン.ポインセチア.シンビ.コチョーラン等の12月商品が好調に販売できれば、今言う「景気の上昇」が見えてくるだろう。いつも言うことだが、今年は、鉢物を扱う市場が全国的に取扱高減少の危機にあり、今後の景気の動向での販売に掛かってくるだろう。

先週、16日から東京.水戸.秋田に出張した。宮崎出発時の気温と秋田到着時の気温差が20度あり体調を崩すこととなった。おまけに宮崎では、めったに見ることができない『ボタ雪』も経験してニッポンの北.南の花き生産事情を肌で感じてきた。宮崎の夏場の商品不足と秋田.水戸の冬場の商品不足が解消できる相互の特性を活かすことができる取引が進んでいけば、買参や仲卸の方々にも必ず有利販売に繋がってくるであろう。

これからの12月商戦にむけての課題は「顧客満足度のUP」である。そのことを達成する為には、当社の買参.仲卸の「ユーザーの立場に立つ」ことほど重要なことはない。また、「よいものを集めて売る」という当たり前のように思えるようなことさえ、消費者からみればまったく的外れの議論に思えることだってあるのだ。ユーザーの立場に立ち、どんな場面でどのようなものが必要とされているのか、それを充分に知り尽くしている市場がどれだけあるだろう。だから当社は12月に目標を掲げ、それを達成するための努力をしていき、一定の成果を見い出す。それができれば、業界は今以上に景気上昇の波に乗れるのではないかと思う。