IndexNo:353:重油高騰で言えること

先週、金曜日は九州北部から鉢物の生産者の方々との懇談会が朝から始まり、午後は鹿児島の取引先との会合、土曜日からは県北部の花商の方々との懇談会が日曜夕方まで続いて、コラムへの掲載が遅れたことをお詫びします。

毎年1月になると寒気にて気温が下がり、その影響で大菊を中心に全体的に品薄感となり高相場で取引されているが、今年は寒気の影響も続かず、逆に先週中盤からの高温のお陰で金曜日は入荷増になり、厳しい状況であった。このことは、九州内の主要花き市場も同様の状況であり、このままの結果如何では、この1月の取扱高も昨年を下回るのではないかと予想している。

今朝も菊の生産者とお話する機会があり、生産側の今後の計画について話を聞くことができた。それは、重油の高騰でハウス内の設定温度を調整しながらの生産に入るとのことであった。重油価格については、1リッターあたり35円~45円のものが、現在では55円~62円になっているとのことで、この冬場に花々を生産するにあたって1本あたりのコストが上がり、非常に厳しくなってきている。また、原油高の影響にて運送コスト、梱包コストも上がっているので本当に厳しいのである。

先日の新聞に、中国国内の自動車販売台数が日本を抜いて世界2位になったと書いてあった。となると、今まで自動車を保有していない国が急激に保有していくと、おのずとガソリンも使うことになる。人口でも世界有数の中国では、ガソリンや暖房などの燃料や製品生産での使用燃料を考えると、今以上に需要されてくるので原油の価格は上がることはあっても、下がることはないだろう。私達の花き業界は、冬場に多くの需要があり、そして、そのための供給をしてきている。一方のバランスが崩れると歯車が回らなくなり、必ず影響がでてくるのである。その影響が12月から始まり、4月後半までは続くと思われる。