IndexNo:370:社員よ、お客さまからの苦情や指摘ほど聞く耳を持て
五月に、ここまで雨や曇天が続いた年があるであろうか。この天候で切花は苦戦続きである。とくに洋花においては、シミ・腐れが相場に影響している。菊類は持ち直してはきたが、この天候でスリップスやサビ等の影響が出ないか懸念しているところである。鉢物は、買付商品の上場で地元産の相場も引っ張ってきており順調に推移している。母の日明けの商品構成にて、今後のセリの活性化を期待している。 先日、メールと顧客との話の中で、商品の苦情とセリ時の洋花の入荷状況において指摘を受けた。直接、私から担当の社員に話をしてみると、逃げ腰になるので、突っ込んで意見を述べてみたが、逃げ道をつくっていくような答えしか返ってこないのが実情であった。日頃から「足で稼いでナンボ」ということを社員には伝えてきたつもりだが、「口先で判断してしまう」傾向が出てきたようである。とくに若い社員は、話にすぐ逃げてしまう。「エッ!・でも・・○○○だから」と。 顧客に言われているうちは、まだセーフである。これが何も言われなくなった場合は、当社から去っていく時だと激しい口調で教えてやっても心底理解してくれてない。最近は、社員と全体的な問題を延々と論議しても「社内評論家」になってしまう傾向がある。経営者は、積極的に悪い情報を集めるものである。ところが、最近は嫌なことから目をそらそうとする社員が増えてきているのが現状である。嬉しいことや楽しいことの話は聞くが、苦情・指摘な話になると逃げていく。 市場の今後の進み方として考えると、嬉しくないことほど早く手を打たなければならない。多くの会社、またその中の多くの部門が何らかの意味で問題を抱え、「再建」の必要に迫られているのである。放っておくと事態はますます悪化し、それを収拾するのに、何倍もの手数と時間・エネルギーを費やさなくてはならないということを、経営者は知っているからこそ悪い情報は必要だと考えるのである。今年の課題が、おのずと出てきたようである。社員教育は、継続してやらなくてはいけないと感じた日々であった。 |