IndexNo:384:会社は強い者しか必要としていないパート1

今週は、大菊の高騰で菊類は好調に販売され、逆に洋花関係は、一部のリシアンサスを中心に弱含みの取引となった。今日から9月ということで彼岸商戦に向けて、社員も最終の出荷情報を取ることに必死にならなくてはいけないだろう。また、昨年の9月は台風の関係で厳しい状況が続いたので集荷、販売の面で昨年の失敗を繰返さないようにしていかなければならない。

集荷の面で社員にいつも言うことがある。それは「前年比との調整には気をつけろ」だ。市場では、荷物を集荷して販売していくことが最大の仕事である。昨年の9月~3月は、台風飛来の影響で入荷が極端に減少しているし、前々年度と比較したら約20%のダウンである。営業会議でも前年比で説明をしているが、私は前々年比プラスαで集荷体制をするように指示している。そうなると社員も今以上の努力がひつようとなってくる。

どんな会社でも景気がいい時は、管理職も社員も次の一手先を読める段階ではない。会社は「社員の幸福を目指す」と綺麗事を並べてしまう。その好景気が終わると、おのずと会社には何も残っていないのが現実である。すると会社は、生き残るために突然のリストラ等に取り組んでくる。日本と言う国は、経済的に豊かな期間が続いたので、会社自身が本質を見失った。社員や世間が「会社は弱者にやさしくすべき」と誤解するようになったのも仕方ないことである。リストラや給与・賞与カットなどの露骨な冷遇に、社員や世間は「会社は血も涙もない」や「社員の幸福を目指すというのはウソなのか」と言って来るだろう。

私の「社員の幸福を目指す」という経営は、社長就任時から始まっている。社員の健康診断では、年齢関係なく、すべての社員に胃カメラまでさせている。病気の早期発見で年間100万以上の予算でやっている。また、今年からの給与の年棒制では、従来の年功序列の給与体系から業績年棒制に変更していった。この「社員の幸福」は「弱者保護」「弱者優遇」という意味ではない。会社の為に頑張っていい仕事をしてくれた人には十分に報いるという意味である。会社は強者中心、強者優遇の組織だと思っている。パート2(来週)へ続く。