IndexNo:401:12月・花情報 VOL2

今週、切花は例年並の取引となったが、11月前半の弱含みの取引からの脱出となり12月商戦に向けては、いいスタートになったのではないかと思っている。しかし、逆に鉢物が他県の市場にて、厳しい相場で推移している為、ポイン・シクラメン・シンピ等のギフト商品にどこまで「買い」が入るかによって当社の取引が左右されてくるものと思われる。来週、土曜日には「松市」が開かれるために様子をみていきたいと思っている。

今週も当社の担当者が、多くの産地の情報を集めている。まず大菊であるが白大は、芽摘みが2.3日前から始まり20日後の出荷となるので順調ではないかと感じている。中には、1月の月にずれ込むような生産者もおり、高騰している重油を何度で炊くかによって月内に出荷できるかである。黄・赤大は来週に正確な情報がはいるのでご報告したい。鉄砲・オリエンタル等の百合系は中旬から予定通りに出荷予定。バラ・カーネ等の洋花は減少傾向が強い。草花類は例年並みの出荷になる見込みである。来週には最終の報告ができると思っているが、あくまでも当社の産地情報であり、他県との比較にはならないことをご理解いただきたい。

『異状には、すぐ手を打て。不振には必ず兆候がある』という文句がある。当社も年末商戦に向けて、この言葉が非常に重要視される。問題点というのは、言い換えると異状である。人体の異常なら、痛みや苦しみを伴うのですぐに分かる。しかし、企業の場合は、そういうことがないので、異状に対して鈍感になってしまう。士気が低ければ、なおさらである。異状には、小さなものから、これは大変だと思われるような根の深いものまである。例えば、社員の顔色がさえない。遅刻や欠勤が増えているといったものから、クレームが増えはじめたというものまで幅広い。

一見、小さな異常でも、不振の前兆ととらえ放置しない市場は強い。異状を毎日目にしていると、異状と感じなくなり、いずれ本当の不振へと発展することを理解しているのだ。市場の中に問題点がひとつもなくなる瞬間などないであろう。問題点は少ないに越したはないが、その数の多い・少ないはそれほど重要ではない。肝心なことは、『同じ問題』がいつまでも横たわっていないかどうかである。逆の見方をすれば、問題点が次々と入れ替わることは、その市場に活力がある証拠である。すぐに手を打って、どんな小さな異常にも迅速に対応する。しかも、次々と新たな異状に気付き対策を練る。結果的に、問題が次々と入れ替るのである。