IndexNo:443:他市場の取引先を訪問して思うこと
今週は、秋彼岸前の商戦となった訳だが、雨と高気温にて小売が振るわずに、もちあい相場での販売が続いていたが、今日になって好調な相場で取引されている。堅調な販売が続き、セリ後半になるにつれて相場が上がっていく強気配での取引となっている。鉢物は、今週、弱気配での取引となっており、とくに野菜苗類が依然厳しい状況にある。今後の状況であるが、今週から、新規で鹿児島の量販店2社との取引が始まったので、10月からフルに営業活動をして集荷体制を万全にし、切・鉢とも挽回したいと思っている。 先週の土・日曜に当社以外の市場と取引をしている園芸店やFショップに足を運び、小売事情を視察して来た。3店舗とも彼岸前ということもあり、切花は、仏花を中心に。鉢物は、ラン類・野菜苗を中心に販売されていたが、どの店舗でも言われることは同じで「この高温と雨のお陰で湿度が高く、例年より30%程、売上が落ち込んでいる」とのこと。暑さ寒さも彼岸までという文句もあるが、今年は異常なくらい高温が続いて花々にも影響して本当に厳しい状況にあるようだ。 しかしながら、当社の買参人の中にこの高温と雨の状況の中で販売を伸ばされているところもある。薄利多売ということではなく、青果(果物)と生花の販売という顧客の心理をついた顧客目線での販売をされて、リピーターを増やされている店舗もあるのである。Fショップで青果を販売されたらという問題ではなく、その店舗の努力と発想の転換にて行動することや店舗が置かれた位置づけや地域の特長を活かした販売を考えるべきではなかろうか。ちょっしたアイデアで小売事情が変わってくることもあると思うのだが。 うまくいかない、行き詰ってしまうというのは、真剣味が足りないというだけではないと思う。ちょっと思考の軸をずらしてみると「なんだ、こんなことにどうして気がつかなかったのか」と打開できることが多い。先入観・心のこだわりが問題に対する『受信能力=感性』を鈍らしてしまう。自分の立場からだけの視点を改めるには、素直な気持ちで建設的に他人の話に耳を傾けることが欠かせないと思う。小売店の事情もあると思うが、原点である、オープン時の「花々をどのように販売していけば良いか・顧客が喜ぶか」を思い出して欲しい。私もそうであるが、あの時の本当の気概を持った販売の方法を忘れているようだ。 |