IndexNo:452:江藤隆美先生のご冥福を祈る

今週、切花は、洋花・ラン類はブライダル需用に、菊類は月曜からの寒気の影響にて、双方共に活発な取引となった。鉢物もパンジー・ビオラ等の花苗物・シクラメン・ポインセチア等を含め強気配での取引となっている。来週からは、ギフト需用も重なり、全体的に続伸傾向の取引になるものと思われる。

原油市場の高騰に於いて、花き産業にも大きな影響を受けている。OPECの増産体制の見送りにて、今以上に影響が出てくるものと思われる。生産農家は、ハウスの暖房に使用する重油が今や80円代から100円を越す価格に悲鳴を上げているのが現状である。1反(約300坪)あたりの3分の1が重油代にあたり、人件費・梱包費・輸送費を引くと、最低源の生活を送る固定収入がなくなるのが現実である。宮崎県は、農林水産に従事する人達の収入が減少すると、県内の他産業に与える影響が大きく、そのことで「カネ」が回らなくなり、消費経済が低迷していく。国内大手銀行も米国のサブプライムローンの影響で凍結純利益が前年比45%減ということで、国内景気を地方と合わしてみても、景気上昇ムードではないことは間違いない事実である。

昨日、熊本農政局からの帰り、当社の専務から「江藤隆美」先生がご逝去されたと連絡が入った。江藤先生は、1969年の衆院選で初当選したのち建設・運輸大臣を歴任され総務庁長官までされた。宮崎県の農政においても多大なご尽力を頂いた方である。私も個人的にフラワー議員連盟の会長時からお世話になり、3年前の日本花き市場協会の宮崎総会においても、当時の知事欠席のもと、快く総会での来賓あいさつを受けて下さり、最後には「小倉君、花業界のために頑張ってくれよ」とのお言葉もいただいた。また、中央市場入場時にも直接、2時間位の時間を作っていただいた。驚いたことによく花業界のことを勉強されていたことに感銘を受け
、「これからの市場のあり方」について、ご意見をもらったことが記憶に残っている。

確かに今の現状では、東国原知事指揮のもと宮崎の農業が全国で注目されているが、過去の歴史において、多くの方々が「県内農業を再生し発展させる」ことで動かれてきた。江藤先生もそのうちの一人で、自分のことを省みず県内農業発展のために頑張られてきた。そのことは、父の時代から花き業界にもご協力をいただいて今の業界があるものと思っている。終わりに江藤隆美先生のご冥福を心からお祈り申し上げる。そして心からの感謝の念を忘れず、業界発展の為に頑張っていく気概である。