IndexNo:460:大手市場を利用することでサービスを充実できる

例年の1月なら寒気の影響にて、切花の相場も強含みで取引されているが、今年は、この時期に夏日を記録するなど、自然気候の変化にて生鮮品4品(花き・青果・水産・食肉)を扱う卸売会社は、どの業界も思うようにならないでいるというのが1月上期の状況である。逆に鉢物の下げ止まりは底をついたのか、鉢物の取扱高は昨年並みで推移している。お隣の鹿児島県(一人あたりの花の消費では日本一)では、年末を含め、年明けの小売(Fショップ・量販)が大幅な落込みであるという。宮崎では、大きな落込みはないもの例年どおりという訳でもないのが現状である。昨年は2.3月と厳しかったので今年はこの2ケ月に期待し、11月上旬から動いている状態で準備は出来ているのだが。これは期待ではなく、必ず良い結果を出さなければという気概ではある。

昨日の花き園芸新聞に花き卸売市場最大手の大田花きが、在宅せり購入顧客(買参)の配送を行うサービスを開始したという記事が載っていた。セリ・相対・ネット(Web)販売から在宅せりへと、この業界の流通も変化してきている。青果・水産からするとものすごいスピードで進化し続けているのが花き業界の現状である。大手の市場が、スピードを加速して新しいサービスを行うことは脅威だと思っている人が多分?多いことだろう。しかしながら、大きな投資ができないでいる地方の零細市場の私達も大手の市場を利用しサービスを行う事が出来るということを忘れてはならない。

宮崎中央花きでは、大田仲卸と契約して大田花きのオリーブで当社の顧客が購入できるシステムを利用している。これは、当社が集荷できない商品や特殊商品を買参・仲卸の方々が当社を通して購入できるという利点がある。このことで当社の顧客は、商品構成や運賃(ロットの問題)などのメリットがあり、他の県外市場・仲卸等の取引が減少して、結果、互いが利益を得ることができるのである。このシステムで現在、当社から1社の市場が利用し、別に2社の市場が取引検討中である。

花き市場では、商品集荷や特殊注文品などを揃えることの顧客サービスが生き残れる手段の一部でもある。顧客流出で厳しい状況であれば、このようなサービスで阻止でき、その市場も活性化するのではないか。大手市場・仲卸から商品が流入し続け、取扱が減少し、厳しい状況であるならば、色々な手段を用いて市場を守るのが本当ではないか。昔の栄光や意地の為だけで生き残れないのではあれば悲しい。連絡だけでも頂けば、当社の現状を説明して手法などを説明してもいいと思っている。同じ、地方の零細な市場として手助けできるところがあれば、いつでも手を差し伸べることができる。