IndexNo:465:地方と都市部の格差
今週、切花は晴天が続いたことと、葬儀需用にて好調な販売ができている。入荷数量も日を追うごとに徐々に増えてきたようで、月・水・金曜日と昨年を上回る取扱高で推移している。鉢物は、全国的に言えることだが、1月の日照不足と寒気の影響で入荷も減少しているにも係らず、末端の小売が伸びきれない厳しい状況が続いている。来週は、高校の卒業式もある関係で活発な取引が予想されそうである。尚、宮崎でも24日(日)から、しばらくは最低気温が0度、最高10度~13度と予報されており、天気もいいようなので(火曜は曇り)それらを追い風に小売が伸びてくることを多いに期待している。 3月彼岸商戦(南九州熊本含む)状況であるが、大菊は減少傾向(特に下級品不足)であり、小菊・SP菊は前年並み。洋花類は全体的に減少傾向にある。球根類はリップ、オリエンタル系は前年並み。フリージアなどの小花関係はやや減少傾向で現在のところ推移している。寒気の影響と日照時間で若干の動きはあると思うが、重油の高騰で全体的に入荷減の見込みであることは間違いない。 最近の政治の話題は「道路特定財源の暫定税率」を盛り込んだ租税特別措置法改正案である。地方の道路建設に向けて、地方の代表である知事が奮闘している。先日の報道にて、民主党の代議士が宮崎を訪れて、都城まで高速道と一般道(R269)を車走して、さほど到着時間に違いがないことを意見していた。私を含めた地元の人間は、おかしいと気づいた筈である。その代議士が走った時間帯は午後であり、いちばん込み合う夕方に走ってみれば最低でも30分は違いが出る。地方の道路の事情は、その地域で生活して、車を交通手段とする者でしか分からないのである。 昨夜、あるJA関係者の方々との懇談会で聞いたことだが、生産者からみてもおかしい。輸入小麦の価格が上がり、即席ラーメン等の食品価格が軒並み上昇している。しかし、国内の小麦農家は、価格は上がらずに悲鳴を上げて収入は減り続けているどころか生産を断念している状況である。複雑な仕組みの関係でこうなると言うが、政治家の先生達は何かおかしいと思う。国内自給率を考えていけば、何を守っていくかで国内の農業産業が発展していくのに。道路と同じで大都市の高速道と地方の道路事情は違う・小麦で云えば、輸入と国内産とは違うのである。地方と国内農家を守ることが最優先ではないか。 私達、花き市場業界でも格差が広がりをみせている。中央卸売市場の取扱高では、東京都の市場は殆んどが前年比100%以上の数字を残している。逆に地方の中央市場は99%~88%と軒並みダウンしている状況である。地方の状況は、決して中央だけではない。県管轄の地方卸売市場でも同じことが言えるのだ。大都市をみて、景気の判断をしているようだが、地方の景気の悪さには振り向きもしないどころか、地方に「カネ」を回そうともしない政治家もいる。そういう中で、私達、地方の流通業者は、経営をしていかなければならない。そして生き残っていかなければならないのである。地方の市場の特性を活かしながら、その地域の景気の動向と闘い、お客様を守っていく。そして、末端の消費者に喜んでいただく。厳しいことになるが、強い気持を持ってやっていくしかない。 |