IndexNo:466:部下から「やる気」が感じられない・・・の誤解

今週、切花は、月、水曜と好調に販売できている。納品日が明日(卒業式)ということもあってか、今日は全体的に弱含みの取引となってきている。明日から3月に入り、彼岸商戦に向けての販売準備の最終段階に入るので忙しくなってくる。ここにきて全国の取引市場から、彼岸用の菊類の注文が増えてきているが、地元の需用を考慮して対応していきたいと思っている。先週にも述べたように、全国的に下級品不足(M.S)ということは間違いないようだ。鉢物は、来週から買付集荷を始めるので買参、仲卸の「買い」に期待しているし、土、日曜と天候にも恵まれるので春商戦に向けて小売事情も上向いてくるだろう。

昨日、ある流通関係者との懇談があり「最近の若者達は、どうもやる気がない」との意見を聞いた。私自身は、逆に「仕事のヤル気」とは何でしょうかねと質問をしてみた。その方は「ヤル気は当然やる気でしょう」と応えてこられた。確かに経営者や上司としては、自分の部下にどうすれば「やる気」を与えることができるかをいつも考え、悩んでばかりいることは間違いない。しかしながら、その部分に私達の大きな誤解があるのではないかと感じている。もともと「やる気」とは、人が与えるものではなく、内側から湧いてくるものではないかとおもうのだが。本来、誰の心や気持ちにも存在しており、あるきっかけで「やる気」が外側に出てくる。そのきっかけを与えてやるのが、私達の仕事ではないだろうか。

「やる気」とは、何だろうか。それは、私の若い頃の経験の上で言えることだが「面白い目的を見つける事」だと思う。「面白い目的」がみつかれば、たとえそれがどんなに地味な仕事であってもモチベーションは高まってくるのである。当時の上司であった父がそうであったように、経営者や上司は「面白い目的」に出会うきっかけを与えてやる努力が必要ではないか。その目的とは色々とあるでしょう。①出世のために頑張りたい②趣味やその延長線上でコツコツと③みんなの注目を集めることで快感を覚えたいなどetc・・・。やっている仕事は一緒でも、それぞれ違う目的を持って、違う意識でやっても構わない。「その上司と一緒に仕事をすると楽しい・興奮が感じられる」と部下に思わせる。これも面白い目的だろう。

客観的にみて、どんな地味な仕事・作業でも、その上司次第で非常に楽しい・興奮を覚えることが可能となる。私達が、部下の「やる気」に火をつけられるかどうかは、決して仕事の内容で決まるものではないと思う。「やる気が感じられない・・・」と悩む管理職に限って、実は、仕事の手段ばかり伝えることに終始しているものではないか。大事なことは、『自分は何のためにそれをするのか』を部下に考えさせ、気づかせることではなかろうか。と云うものの・・私も今一度、思いなおしてみよう。