IndexNo:480:市場の基本とは

今週は、切花及び鉢物とも価格が下落して厳しい状況になっている。午後に東京、大阪の市場担当者の市況を聞いてみると「この相場が2週間続いており出口がみえない」とのこと。まだ、宮崎は頑張って販売している方とのことであった。しかしながら、生産者並びに出荷者の方々に非常に迷惑をお掛けしているところであるが、早いうちに昨年並み若しくは一昨年の時期での販売状況に戻れるようには努力はしているのだが・・・・

最近、地方の市場の買付が切花・鉢物と増加傾向にあるようだ。数年前は、その市場に入荷されないものを他の市場から仕入れて顧客の県外からの買出しを止める目的で行われていたと思う。今では、地元生産品があるのに、より安価なものを仕入れて買付での利益を優先している市場が多くなっている。その市場の「利益の確保」ということでは理解できることであるが、当然ながら地元生産者からは不満が出てくるのは当たり前である。そういう状況が続けば生産者の荷物が逃げ荷となるのである。当社も切花・鉢物と買付はあるが、営業社員には、地元生産が現状(時期)であれば控えさせている。

当社が設立後、入荷の安定と顧客の欲しがっている魅力ある商品の品揃えについて、買付での供給を大幅に増加させたことがある。その当時、他市場から「宮崎中央花きは県外から商品を買付けて品揃えを行っている」と生産者に告げられ続けたことがある。そのようなことを云っていた市場が今では2割以上にセリ・相対での販売を買付商品で行っている現実がある。私は決して買付での販売について否定はしないが、生産県であるゆえの責務を背負ってもらいたいと思っている。買付は、何処で何を購入して販売していくかを計画の後、実施してほしいと思っている。また、零細な当社ではあるが、他市場や他会社との連携にて、そのパワーを借りて地元の生産者の為になるようなことも選択肢の一つではないかと思っている。再度、市場の基本である「生産して頂いている人に心より感謝申し上げ、その商品を販売させていただいている」ことを思っていかなければ『市場』が成り立っていかなくなると思う。