IndexNo:488:宮中花心会(みやちゅう・かしんかい)設立

今週は、盆商戦前の週となり、高温続きの影響もあり、小売・業務需用と伸び悩んでおり、球根・草花系と全体的に低調な取引となった。7月単月では、昨年を上回ることができているが、8月は、売り日が2日少ないのと、昨年に盆明け白大が100円を越す単価で取引されている為に取扱高面で苦戦しそうである、よほど日々のセリ・相対を中心に販売して、取扱高の面で頑張っていかなければ厳しい数字となりそうである。

先週25日に当社に出荷して頂いている生産者の団体の発足会を開催した。団体名も宮中花心会(みやちゅう・かしんかい)と決まり、県内8支部構成で会員数が約120名(当日は49名出席)の生産者団体となった。その発足会の社長挨拶の中で団体の設立趣旨として「花き業界の厳しい状況に於いて、全員が生き残っていく為に当社がするべきこと。大きなことではなく、目の前にある、できることから実行していく」を述べた。

一つはダンボール箱の再生利用を述べた。これに関して、このコラムで数字を掲げたことがあると思うが、出荷時のダンボール箱総数と花商が購入後、市場に持参して処分を依頼している数字が1週間で約800箱(県内出荷者分であり、15日間試験した数字)ある。そのイチ開きした箱を当社のパートさんが生産者ごとに保管して、再生箱として利用していただく。そうなると年間900~1000万円の梱包(箱)経費が市場でお返しできる。とくにガーベラや百合系や草花系には大きなメリットが生まれる。例をあげるとガーベラの生産者が1日に40ケース出荷するとなると、40×180円で7200円のダンボール経費がかかる。その中で20ケース手元に帰ってきて再生すると、半分の3600円で済む計算である。週に14400円・月に約60000円・年間72万円(単純計算であるが少なく見積もっても50万円)の節約となるのである。

ダンボールの再生には、会社側も負担していかなければならない。セリ終了後にパートさんがダンボール回収と整理に1時間かかる。一人の就業時間が増えると、8人いるので・・年間に200万位は給与に際して経費増になる計算である。会社が200万負担することで生産者の皆さんが経費削減になり、生産に利益が見えてくる。1箱150円~280円のダンボール代であるが、年間すると莫大な経費となるのである。花商の皆さんも納得して頂いて、協力をもらっている。業界が一体となって再生箱の『エコ』を進めていく。目の前のできる事から実行していくと云う、ひとつの協力体制から生き残ってもらう。それが産地市場の役目だと認識している。他にも生産者の皆さんへの有利情報としての団体設立を述べさして頂いたが、皆、満場一致で賛成での発足となった。

ところで、当社の若手社員が東京2社、福島1社と市場視察から帰ってきた。今回の出張では、大田花きの磯村社長に1対1でお話を聞けたこと・取引先でもある大森花きの方から都心のFシュッブ数件を見学に連れて頂いたり、福島花きの橋本専務にも盆前のご多忙中のところに市場視察前夜に懇親会をして頂いた。当社の社員も今回の「一人旅」で多くの事を経験をしてきたと思うし、皆様からの話を聞けることで勉強になり、その勉強したことを生かして、これからも活躍してくれると思っている。本当に有難うございました。心よりお礼申し上げます。そして、当社、社員に「お疲れ様」を云いたい。