IndexNo:511:現場のプロの意見は、レポートで何回も読む

今週、切花は、全ての品目において弱含みの取引となっている。温暖な気候、降雨の影響もあって全国の花き市場も含め、当社も2月の取扱高において過去最低のレベルになっている。鉢物は昨年を上回る取扱高を今週も計上できている。減少の一途をたどってきた鉢物での状況であるが、ようやく下げ止まりの傾向になってきている。しかし、数年前に戻すには、より営業をかけていかなければならないと感じている。

ところで、農産物業界では生産高率の1位が北海道であるが、4位・5位・6位は鹿児島・宮崎・熊本の順であり、南九州の3県を合わせると北海道より生産率が高くなるそうだ。しかし、3県ともに同時期に同作物の生産が主流である為に高低値の落差が激しくて、今後の対応が問題視されている。宮崎の花き生産業界では、高齢化と云う問題は若年層の人達が多くクリアできてはいるが、年々「花々を作る」生産者の数は確実に減少している。また、鹿児島・熊本となると生産者の高齢化が問題となっていて、品目では菊類の率が高く10年経ったら現況の半分以下になると聞いている。

水曜日25日から26日にかけて花き市場の方々とお話する機会があった。お話した殆どの代表の方が90%台の取扱高になっているようで「危機感」の言葉を何回も云われる程の経営の不安を持っていらっしゃった。当社も90%台前半の成績であるが、『危機感」より「存続感」を持っていて、地方のローカルな市場で生き残れるようにするにはどうしたら良いかと、いつも考えているのが現実である。先日の営業会議にて①入荷減少の理由と対策②取扱高を上げる(回復させる)対策の2つのレポートを営業社員に書くようにお願いして、今はレポートを毎日2~4回は見るようにしている。現場を知るプロとしての意見は非常に為になり、私が考えもしないことのアイデアを持っていたりする。「危機感」「存続感」を持っているのであれば、このような現場のプロの意見も聞いてみれば良いのではないか。しかも話を聞くだけでは、人間・7日すれば半分以上忘れてしまうのでレポートで提出して頂ければ何回も読めるし、残せることができる。何度も読み直せることが大事なのである。