IndexNo:521:花き生産者(長友秀樹さん)から学ぶこと

今週、切花は母の日商戦での取引となり、取扱数量で10%減、販売単価で5~8円高、取扱高は微増となっている。カーネに関しては、昨年より平均単価も上がっており大きな落ち込みもなく順調な販売ができている。オリエンタルをはじめとする球根類、かすみ・バラを中心に草花類も堅調な取引であった。鉢物は、昨年の母の日が11日の為に、販売日が2週あったことで取扱高は落ち込んではいるが、母の日週の取扱高自体は伸びている。今年の母の日商戦は、鉢物の相対数量が伸びたことと、切花では投げ込み商品(他市場からの転送や取引商社以外の輸入品転送)が極端に減少した結果だと思っている。

先週のコラムで全国規模の消費拡大が大事なことを述べましたが、昨日に宮崎市と合併する清武(きよたけ)町の花き生産者の長友秀樹さんとお話しする機会があったので、そのことを皆さんにご報告したいと思っています。長友さんは、当社の仲卸にお花の注文をされて、夕方に取りにみえた時にお会いすることができました。長友さんは、よく花々を注文していただけるようで、「自宅に飾ったり、会合等の贈答用に花束を用意してもらうように他の人に頼んだりして、消費の拡大に努めていますよ」「生産者自らが消費して、アピールしていかなければ消費の拡大なんかできませんよ」と。

宮崎中央花きの生産者の方々は、後継者の方や新規就農者の方と若い人が非常に多い。その中でもリーダー格である長友さんから消費拡大に対する熱い想いを聞かして頂いて、私をはじめとする市場側の人間も今以上に消費拡大に本気で取り組むべきであると再認識させてもらったところです。全国規模の消費拡大事業では、12億円と云う多額な事業資金も絶対的に必要でありますが、それ以上に業界の一人ひとりが、まずは、できることから始めなければいけないこと。今回のお話のことを皆さんに報告すると、口先では「そのいうことは絶対に大事だし基本だ」とおっしゃいます。

しかし、一回で終わらせることなく、長友さんのように永い間、行動に移すことは本気で消費拡大のこと考えているからだと思うのです。まずは私たちの身近なところから、そしてできることから始めてみませんか。毎週、いや半月に一回、月に一回でも花々を自宅に飾ったり、他の人にもプレゼント用にしてみては如何ですかとアピールしてみましょう。その小さな行動が、いつのまにか大きな波になり、いつかは私たちの業界に帰ってくる筈です。私が出席した宴会にしても食台に花ひとつ飾ってなかったのも昔、今では主催者にお願いして、必ずに綺麗な花々を飾っていただいています。もう一度考えてみませんか。「私たちができること」から。皆さんの変革を期待します。