IndexNo:529:花き業界で云える景気判断の時期

今週は、月末での仏花需要を期待していたものの、切花は菊類・バラ・球根類を中心に弱気配の取引となっている。全国主要市場も軟調な取引となっており、当社と同じ状況である。葬儀需要と梅雨での小売事情が苦戦しているのが原因である。昨年7月の前半(1~15日)は、セリ・相対取引ともに順調に強含みの取引であったが、今年は暖地物と高冷地物の切り替えがうまくいってなく、入荷量が増加している状況である。鉢物は、今週も昨年を15%上回る数字を計上し、好調に販売できている。今週は沖縄物の観葉物がコンテナ2台も入荷しているが、予想を上回る販売ができており、全体的に依然、堅調な取引が出来ている。

九州・沖縄企業短期経済観測調査(九州・沖縄短観)が1日に発表された。企業の景況感を示す業況判断指数DI(DIとは「良い、過剰」と回答した企業の割合から「悪い、不足」の割合をひいたものを云う)が2年6ヶ月ぶりに改善され、全産業ではマイナス35となり、前回調査(3月)から3ポイント上昇している。食料品関係も在庫調整の進展やコスト安で改善しており、在庫水準DIは1年3ヶ月ぶりに、雇用人員DIも1年6ヶ月ぶりに過剰感が緩和されている。

どん底まで落ち込んだ景気も徐々に良くはなってきているようで、希望が少しは見えて来たわけであるが、まだまだ花き業界が受ける景気の回復感は、今でも見えてこないし感じない。短観では大企業の調査で云えて、中小零細な企業からの調査はされてないと判断している。私たち花き業界では12月若しくは来年2月位から少しずつではあるが良くなってきてくると言われている。しかし、業界の方々には、この政局の変化や大企業の景気判断がどこまで正しいのか見極めていると言うことが、世間の経過判断だと云えている。