IndexNo:559:市場、生花店の会計経営の実践についてⅡ
今週の切花は、月・水曜日と前年比で取扱数量が1割強の減少、取扱単価は10円以上高いものの取扱高は落ち込んでいる状況でした。今日の金曜も入荷量は1割程落ち込んだものの取扱単価、取扱高ともに大きく昨年を上回っています。2月3週としては昨年並みの取扱高で推移している状況です。品目的には、菊類、かすみ草等が極端に減少しています。鉢物は、ほぼ前年並みの取引であり、取扱単価も好調な相対販売によって好調をキープしています。 先週に多くの読者の方々が期待していた「キャッシュフロー」についてコラムを掲載予定でありましたが、今週になりましたこと心よりお詫びいたします。 PS 最近はご意見等のメールが多くて感謝しています。 さて、前回に会社(法人・個人)がどんな時に倒産するのかと云うことです。それは「お金が無くなった時」だと思うのです。と云うことを述べました。利益が出ていても会社は倒産します。皆さんご存知の「黒字倒産」です。全国のお花屋さん、仲卸の方々が良く頭を抱える「売上が伸びても金がない」と云われる病気です。また、利益が出てお金が有る程度残っても法人税や消費税を支払うと何も残らない等、これは私が作ったキャッシュフロー病というものです。笑っている場合ではありませんよ。私も社長になった15年前にこの病気にかかりました。売上を計上して、お金が入り、出荷者や経費を払うと何も残らないのですから。 ご存知のとおり、利益とは売上から経費(費用)を引いたものです。また、売り上げてもすぐにお金が入ってくるものでもありません。とくにテナント出店や葬儀、婚礼の仕事をしていると「売掛金」が増えてきますね。そこで大事なことは預金や現金があれば、すぐに資金化できるものを確保すること(手元流動資産)。そんなのがあれば悩みはありませんと云われるのが聞こえてきますね。では、なければこれから作るのです。①ぜいたく品を始末すること。代表的なものが車輌です。営業車の1台あたりの稼働率を計算してみると(一日の走行距離と燃料、車検、保険、償却を足して360で割る1日分の経費の比較)いかに保有台数でのムダがわかります。そして乗用車ですね。これがいけません。虫食いの代表的なものです。この車輌でガマンすることにより年間に最低でも100万は溜まります。 次に電気・水道代、制服代、店舗の有線放送代、夜食代、文房具代等で細部に渡って経費の削減をしていくと別に100万は溜まります。このぜいたく品だけでも年間200万です。しかし、この200万は必ず定期預金にすることが条件です。店舗で捨てる(処分する)花々も「宝の山」です。これがいちばんの儲けるコツです。『捨てるより回せ』です。開いた花びら、腐った葉っぱ等の花々を売れと云うことではありません。『捨てるより回せ』は誰をターゲットとして、リピーターとしていくかがポイントですね。 この分野での最後となりますが、会社で毎月○○万円定額積み金として銀行に預けていくことです。自己の給与を下げてでも貯めることが大事ですね。しかし、上記等で年間200万経費を下げれたら月々に17万円はOKですよね。宮崎中央花きだからできるのではなく、これは「誰にでもできる」のです。私が経営をみていた業界関係者では年商2000万弱の会社で月に12万円貯めることができ、年間140万、5年で700万貯めれた事実があるのです。今週は手元資金の作り方でありましたが、来週は『稼いで貯める』より『稼いで使う』と云うフローを中心に書きます。 (注)あくまでも法人の話であり私個人が貯めているものではありません。 |