IndexNo:585:沖縄出張で学ぶこと
今週の切花は、取扱数量は約15%増・取扱単価で7~10円安、取扱高は微減という状況であります。とくに先週同様、菊類が弱もちあいでの取引で推移していることが、全体の価格に影響しているようです。また、大菊に関しては、来週半ばから7日間程、減少傾向にありますが、花商さんの在庫がどこまで減ってくるかがポインになるようです。今回の台風14号は、直接の影響はないものの、小売事情が厳しくなることと、葬儀需要が伸びない場合は、入荷減でも価格に反映されないかもしれません。鉢物は、台風飛来の影響で取扱数量は前年並み、取扱高は減少した状況でありました。 今週の26日・27日と沖縄に会議の為に出張してきました。産地側は、台風の雨対策の為に防風ネットと暴雨シートを被せる作業で忙しく、あまりお話はできませんでした。広域JAの方とのお話では、夏場の苗等不足(高温が続き、個人の苗作りが上手くできなかった)で12月の出荷が前年比で1割減とのこと。 また、JA沖縄グループの育苗施設である㈱サザンプラントに視察に行ってきました。ここでは、連結ポットに人口培土を入れて機械播種し、温度・湿度・光を最適条件で発芽させていました。また、育苗スタージごとに温度・水分・栄養・防除をシステム化して徹底した管理を行い生産者に配送しています。国内有数の産地である沖縄でも、高齢化、後継者不足、そして台風等の気象悪条件の中での苗供給がここまで完全であれば、現状での生産体制は確立できてくるものと思われます。 私が今回の出張で感じたことは、沖縄と云う大型産地では、行政、JA・団体・生産者との連携は素晴らしいものがあり、本土への供給体制の確立も間違いないものであると確信しました。しかし、本土、とくに沖縄に近く、気象条件もそれに近い宮崎、鹿児島でも、ひとつのビジネスチャンスが間違いなくあることにも気づきました。それは、大型の産地でも必ず「隙間(すきま)」があることです。ひとつの情報を知り、それを確認・確認していく、そして地元の産地に伝え、教えていくことで、産地づくり、後継者育成にも繋がっていくと思います。 今年は全国的に夏場(盆、彼岸)の高温で市場取扱高は伸びています。しかし、取扱数量は大きく落ち込んでいる市場が多く、今後の課題になっているようです。当社においては、切花での取扱数量は確実に伸びている状況にあります。今後、更なる生産体制・入荷、販売体制を強化して、次のステップへ進んでいこうと思っているところであります。 |