IndexNo:616:「その人をどれだけの人間として愛せるか」が社員との接点に

切花取引に於いて、取扱数量は5月末まで前年を上回る成績で推移していましたが、6月2週目にあたる今週から若干でありますが減少傾向にあります。しかし、低迷していた取扱単価が上昇して、取扱高は前年並みと云う結果でありました。梅雨本番を迎えて、小売事情は厳しくなるものの、葬儀需要は平均して取引がなされており、この単価高はしばらく続くものと思っております。鉢物も入荷量は減少していますが、胡蝶蘭等の洋ラン類が多いことで取扱単価は上がり、取扱高は前年並みという結果でありました。来週は鉢物の買付商品も入荷予定なので好調な取引ができるように期待しているところです。

昨日、県内4市場が参加して宮崎県花き卸売市場連絡協議会が開催されました。生産者・花商・市場と花育活動を中心とした消費拡大の為の活動を進めていくこと、大型市場や隣県の市場からの攻勢が続いていることで、従来の県内市場の販売競争から情報交換や荷物の取引等において「顧客が欲しいものが欲しい時に市場にある」ように協力体制を行うこと等が協議されました。

また、市場間の取引を進めていく上で、各市場の担当者(営業)を集めての情報交換の場と今後の市場間取引においての協力体制を強化していくためにも現場レベルの会合を推進していくことで意見が一致したところです。各市場の役員レベルでは色々な協議ができていますが、現場レベルとなると、そのような機会がなかったことも反省点だと云えると思います。今後は営業サイド同士の「活発な交換」を期待しているところです。

戦国時代の武将「明智光秀」は部下の使い方がうまい「智将」として有名です。過去の歴史においても優れたリーダーの一人だと思います。その明智光秀は本能寺に奇襲をかけて織田信長を殺したあとに14000人の部下を率いて豊臣秀吉と山崎の合戦で後継者争いをして敗れました。そして逃亡する分けでありますが、最後まで光秀に従ったのは6人と云われています。また、石田三成は「知恵者」と云われましたが、関が原の合戦で徳川勢ひきいる東軍に破れ、生きるために逃亡しましたが最後までついてきたのは1人でした。この二人に共通するのは、智恵で巧に人々を統率することであり、勝っている間は部下もついてきました。しかし、合戦に敗れると神通力を失って部下達は彼たちを見捨てたわけであります。

その反対に敗軍の将である「西郷隆盛」は西南の役で敗れましたが、最後に彼が切腹するまで400人の部下が一緒に行動し、道連れになりました。明智光秀・石田三成と違うのは、その時代の状況が違うことであった云うことです。すなわち戦国時代と明治時代であり、近代国家の中で「勝った方が天下を取る」時代ではなかったことですね。西郷隆盛の人間像では、「部下にそのひとの弱点を見せられること」が最高のリーダーシップだったと思います。部下が死ぬ気でそのリーダーについていくこと、それは上司ということより人間として、いかに人に愛されていくかが大事だと思うのです。

経営者・管理者の場合も同じことが云えると思います。いくら高い能力を持っていても、それだけでは部下はついてこない。最後にものをいうのは、「その人をどれだけの人間として愛せるか」ということではないでしょうか。私はそのような人間ではありませんが、少しでも近づけるように努力はできると思うのです。「素の自分」を社員の皆が愛してくれるよう・・・・・努力します。